上田仁、ドイツでの挑戦と進化。「日本での固定観念を変えました」
30歳を過ぎて家族とともにドイツに渡り、挑んだブンデスリーガ。そこで見えたもの、変化したものがある
Tリーグでの出場機会の減少や指導者への転身要請を経て、30歳を過ぎてドイツのブンデスリーガに挑戦した上田仁。文化やプレースタイルの違いに適応し、1シーズン目にはチームをプレーオフ進出に導き、2シーズン目も好成績を記録。「卓球王国PLUS」のインタビューでは、その変化と葛藤について語った。 「ドイツでは『打たなくても良い』『カットで返してもいい』という選択肢があるんです。それが自分の固定観念を変えました」と、これまでの「こうあるべき」という日本独特のスタイルから解放されたと明かす。 さらに「昔は試合中にいろいろ試すことが怖かった。でも今は、自由なプレーが自然と身について、強い選手にも勝てることが増えてきました」と、環境の変化が新たな挑戦を促したという。 家族とともにドイツに渡り、「生活面でも卓球面でも、以前より肩の力が抜けてきた」と話す上田。自身の変化を「意識的に変えたというより、自然に変わっていった」と語り、「久しぶりに会った人に『表情が柔らかくなった』と言われるのが自分でも面白い」と笑顔を見せた。 文化の違い、卓球の戦略、そして家族との暮らし――そのすべてが上田の成長に影響を与えている。挑戦し続ける30代の上田仁の姿は、卓球界に新たな風を吹き込んでいる。 (※本記事は「卓球王国PLUS」インタビューから抜粋しています)