TDKが50年ぶり勝利 二回のビッグイニングに佐藤監督「普段こんなに集中打を出すことはない」/日本選手権
社会人日本選手権第3日(31日、日本新薬4-6TDK、京セラ)4大会連続13度目出場のTDK(秋田)が日本新薬(京都)との接戦を制して、日本選手権で50年ぶりの勝利を挙げた。「9番・捕手」で先発した奥村幸太(26)が盗塁阻止に適時打と攻守で躍動。4投手をリードして逃げ切った。 0-0の一回、無死一塁から日本新薬の2番・根路銘(ねろめ)太希外野手が犠打を試み、打ち上げた打球に奥村が飛び込んで好捕。「初回からバントはあると思っていた。試合前から準備できたことが、あの反応につながった」。さらに2死一塁から二盗を試みた走者を刺して投手を援護した。 直後の二回の攻撃では2点を奪い、なおも1死二、三塁から外角直球をノーステップではじき返して中越えの2点適時三塁打。「三振だけしないように。なんとか内野の頭を越す打球で1点を取ろうとしていた」と試合の主導権を握る一打を振り返った。この回、打者10人で一挙6点。佐藤康典監督(54)は「普段、野手陣もこんなに集中打を出すことはない。新人の三浦(大内野手・22)が無死満塁でレフト前に打ったタイムリーがすべて」と新戦力の活躍にうなずいた。 TDKは1974年に行われた第1回大会以来、48大会、50年ぶりの勝利を挙げた。次戦は11月4日に西部ガス(福岡)と8強を懸けて対戦する。