世界的名手オリビエ・ペリエ騎手が25日の2鞍を最後に引退 藤沢和雄元師「私の中では今でも最高の騎手」
凱旋門賞4勝を誇る世界的な名手オリビエ・ペリエ騎手(51)=フランス=が、25日のラ・テスト競馬場での2鞍を最後に引退することを24日、英紙レーシングポスト電子版などが報じた。 ペリエ騎手は日本にもなじみが深く、JRA短期免許で活躍する外国人騎手のパイオニア的存在だ。日本では、2000年フェブラリーSのウイングアローでJRA・GⅠ初制覇を飾り、他にもシンボリクリスエス(02、03年有馬記念、03年天皇賞・秋)や、ゼンノロブロイ(04年天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念)のコンビなどでGⅠ12勝をマーク。特に、01年秋のマイルCS(ゼンノエルシド=4番人気)、ジャパンC(ジャングルポケット=2番人気)、阪神ジュベナイルフィリーズ(タムロチェリー=7番人気)の3週連続GⅠ勝利は、ファンや関係者を驚嘆させた。 また、母国フランスで挙げた凱旋門賞4勝のうち、12年ソレミアでの1勝は、日本の夢オルフェーヴルをクビ差で打ち砕いたとして、日本のファンの記憶に深く残っている。 ◆藤沢和雄元調教師(1999年の秋から短期免許の身元引受調教師となり、ペリエ騎手とのコンビでJRA・GⅠを7勝するなど計52勝をマーク)「本当に素晴らしい騎手だったよね。シンボリクリスエスやゼンノロブロイをはじめ、最高のパフォーマンスをしてくれた。当時、日本の騎手たちにとっても手本になったと思う。私自身もアドバイスをもらったし、いいレースを何回も見させてもらいました。乗ってもらう側はもちろん、ファンの皆さんにとっても信頼感が大きかったんじゃないかな。いつだったか、距離延長を考えていた馬に乗ってもらうときに意見を求めたことがあったけど、彼は迷わずに『ダイジョウブ』と言った。『馬は次に何メートルのレースを走るかなんて知らない、距離のことなんか分からない』と真顔でね。なるほどと思ったし、彼に乗ってもらうときはしっかりと能力を発揮できるように仕上げることを意識したぐらい。いろいろと勉強になったし、私の中では今でも最高の騎手だと思っています。長い間、ご苦労さまでした」