坂本花織が今季最高得点「攻めていけた」 激しい動き、気持ち貫く フィギュアNHK杯
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦、NHK杯最終日は9日、東京・国立代々木競技場で行われ、女子は世界女王の坂本花織(シスメックス)が今季世界最高の合計231・88点でGP2連勝を果たし、ファイナル(12月・フランス)に進出した。 貫禄の演技で坂本が2連勝を決めた。体力が限界に達したフィニッシュでは、少しよろめきかけたが踏ん張り、両手で何度も氷をたたいて喜びを爆発させた。今季世界最高となる231・88点。「一つ一つ完成度を高くできた。きょうの出来は満足です」と拳を握った。 アップテンポな「シカゴ」のリズムに乗り、冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)を決めると、続く3回転ルッツ、3連続ジャンプとミスなく着氷した。動きが激しく体力勝負でもある演目。「前半から飛ばしていこうと、攻めていけたのがよかった」。終盤の3回転フリップこそ回転不足で減点があったが、最後まで気持ちを貫いた。 スケートカナダに続く連勝で、フリーは25点以上も上乗せした。それでも、中盤のステップがレベル3の評価だったこともあり「次の試合までに改善してオールレベル4をとって、いいクオリティーのものにしたい」と貪欲に進化を求めている。 またしても日本勢が表彰台を独占したことに「びっくり。こんなにうれしいことはない」と目を丸くした。その中でも頂点に立つエースが、力強くリードしていく。(大石豊佳)