対馬の浅海中跡地 防衛省が取得へ 陸自、廃校の施設を訓練に活用 長崎
2020年3月末に閉校した長崎県対馬市美津島町の市立浅海中の跡地について、防衛省が取得を予定していることが14日、分かった。跡地で陸上自衛隊の基礎訓練などを実施するという。同省は25年度概算要求で土地と建物の購入費を計上しているが、金額は公表していない。 防衛省によると、陸自対馬駐屯地(同市厳原町)の部隊の練度を向上させることが目的で、廃校の施設を訓練に活用する予定。取得予定の時期は明らかにしていない。 浅海中は国道382号の近くに立地。市教委によると、敷地面積は校舎、体育館、グラウンドを合わせて約1万9千平方メートル。校舎や体育館が残っている。市によると、20年末ごろに陸自から、閉校後の予定について問い合わせがあったという。 陸自対馬駐屯地には対馬警備隊や、電磁波で相手の通信やレーダーを妨害する「電子戦部隊」が配備されている。同駐屯地は「跡地取得が確定していないのでコメントできる立場にない」としている。 市教委によると、市内の廃校は解体済みを除き小、中学校など計約30カ所がある。地域や民間への貸し出しのほか、陸自の訓練でも使用されている。