FA補強ではなく“削り合い”が目的も…巨人の「阪神・大山悠輔争奪戦」で懸念される“飼い殺し”
つまりは現時点で、巨人には大山が守れるポジションはないということ。 「となると今シーズンも15試合でレフトを守った岡本のコンバートが有力ですが、ファースト固定で優勝しただけに阿部慎之助監督(45)も動かしたくはないところ。坂本の年齢を考慮した上で、三塁手での併用が現実的になりそう。 それで万一にも20億円選手が“飼い殺し”状態になったとしても、ジャイアンツとしては目的を達成したようなもの。現在のFA補強は、単に自軍の戦力補強の面だけではなく、ライバルチームの戦力を削る側面もあるとの見方も……」(前出・スポーツライター、以下同)
主力の“引き抜き”は巨人のお家芸
かつて長嶋茂雄(88)終身名誉監督が現場で指揮をとっていた時代、FA宣言した落合博満(70、中日ドラゴンズ)、広澤克実(62、ヤクルトスワローズ)、江藤智(54、広島東洋カープ)らセ・リーグ球団の4番打者を掻っ攫ってきた歴史がある。 近年でも丸佳浩(35、広島)、梶谷隆幸(36、横浜DeNAベイスターズ)、井納翔一(38、横浜)ら各チームの主力選手に大金を積んでいる。 「もちろん巨人だけの話ではなく、例えば西武(ライオンズ)からホークスに移籍した山川穂高(32)のようにフィットすれば万々歳。逆に結果を残せなかったとしても、脂の乗った時期をチームに費やしてくれたら脅威にはなり得ないわけで」 それでも主力選手を奪われたチームが、決して戦力ダウンするとも限らない。 「大山選手は人的補償と金銭補償が生じる“Aランク”。代わりに移籍した若い選手が新天地でブレイクして、新たなチームの顔に成長する可能性もあります。阪神にも思わぬ“掘り出し物”が転がり込んでくるかもしれないですね」 果たして大山が来シーズンをプレーするのは甲子園か東京ドームか、それとも?