『内藤礼 生まれておいで 生きておいで』東京国立博物館で 同館の収蔵品や建築と向き合い新たな空間作品を展示
2024年6月25日(火)より、東京国立博物館では、『内藤礼 生まれておいで 生きておいで』が開催される。美術家・内藤礼が、150年余の歴史を有する東京国立博物館の収蔵品や建築空間と向き合って生み出す展覧会だ。 【全ての画像】広報用画像(全5枚) 1961年、広島県に生まれ、現在は東京を拠点に活動する内藤礼は、「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」をテーマに作品を制作してきたアーティスト。光、空気、水、重力など、私たちの傍らにあるささやかな事物を受け止めることで、日々見過ごしがちな世界の片隅に宿る情景や、知覚しがたい密やかな現象を見つめ、「根源的な生の光景」を出現させてきた。 そんな彼女が、東京国立博物館のおよそ12万件の収蔵品の中から選んだ縄文時代の土製品を、さらに同館の建築や歴史を独自の視点で読み解いた場に展示することで、あらたな空間作品を制作する。 会場は平成館企画展示室、本館特別5室、本館1階ラウンジとなるが、なかでも本館特別5室は、長年閉ざされていた大開口の鎧戸を開放し、カーペットや仮設壁を取り払って、場の本来の姿を取り戻す。今回、明るい自然光に満たされた建築当初の裸の空間として見ることができるのも、同展ならでは機会といえるだろう。 なお、エルメス財団と共同で企画された同展は、2カ月余後に始まる銀座メゾンエルメス フォーラムでの同作家個展へと続き、再び東京国立博物館へと戻ってくる。この2会場にまたがる空間構成は、内藤が初めて見出した構想だ。 文字通り、時空を超えて開催される同展がどのように展開し、見る人にどのような感動を与えてくれるのか? 内藤礼があらたに見せてくれる、儚くも美しい世界を楽しみたい。 <開催概要> 『内藤礼 生まれておいで 生きておいで』 会期:2024年6月25日(火)~9月23日(月・祝) 会場:東京国立博物館 平成館企画展示室、本館特別5室、本館1階ラウンジ