町野修斗、大橋祐紀を生み出した湘南で今熱い21歳の点取り屋。リーグ5戦4発の鈴木章斗の勢いが止まらない
得点は「翔生君のおかげ。次は自分がアシストを」
10月6日、湘南ベルマーレはJ1第33節で東京ヴェルディと敵地で対戦し、2-0で勝利した。 【動画】鈴木章斗が右足を振り抜いて追加点! 1-0で迎えた51分、大きな追加点を挙げたのは鈴木章斗だ。自陣で相手のミスからボールを奪った小野瀬康介からのクサビを受けた福田翔生が快足を飛ばして敵陣を独走。相手を引きつけてからボックス付近で鈴木章にラストパスを送ると、鈴木章はワントラップから思い切り右足を振り抜く。ボールは相手に当たってネットに吸い込まれた。 これで今季8点目となった鈴木章は、ゴールシーンを振り返る。 「カウンターで翔生くんが運んでいた時に、前に走ったほうがいいかな、という考えもありましたが、翔生くんはスピードがあるし、縦のスペースを上げてあげた方がいいなと判断して、並走しました。 翔生君が相手をふたり引きつけてくれて、あとは自分が打つだけでした。ワンタッチで打つか、止めてから打つかも迷ったけど、トラップを選択して、振り切った。入ってくれて良かったですし、翔生君のおかげなので、次は自分がアシストをできれば」 鈴木章は22年に阪南大高校から湘南に加入すると、同年はノーゴールでシーズン終了。翌年は3得点と数字を重ねたが、ストライカーとして満足な数字を残せない2年間を過ごした。 今季も2節の京都サンガF.C.戦(2-1)で1点、4節の浦和レッズ戦(4-4)で2点と好スタートを切りながら、その翌節から25節・アビスパ福岡戦まで、16試合に出場してノーゴールで、停滞感を漂わせていた。 しかし徐々に感覚を取り戻し、リーグ戦の直近5試合で4発と活躍を果たしている。キャリアハイのゴール数を更新する今季、果たして、どこまで得点を重ねるのか。背番号29は意気込む。 「自分自身、やることはそこまで変わっていないし、今はたまたま結果が付いてきているだけ。調子の良い、悪いはそこまで気にしていません。なので、今後も変わらず、残り試合は少ないですが、一戦一戦にしっかりとフォーカスしてやっていきたいです」 今季のJ1も残すところ、あと5試合。自身初のふた桁ゴールも見えてきた湘南の時期エース候補は、“動じない姿勢”を貫き、チームに多くの勝利をもたらせるか。町野修斗、大橋祐紀という日本代表へ羽ばたいたストライカーを輩出してきた湘南で、21歳の点取り屋に注目したい。 取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
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