自宅に放火…同居の60代両親と90代祖母の3人死亡 32歳次男に懲役4年8カ月の実刑判決 知的障害や心神耗弱認めるも「刑事責任は相当重い」
2023年、3人が死亡した長野市の住宅火災で、放火の罪に問われていたこの家の次男に長野地裁は、犯行時、心神耗弱状態だったことを認めた上で、懲役4年8カ月の実刑判決を言い渡しました。 現住建造物等放火の罪に問われていたのは、火事があった家の次男で就労支援施設作業員の男32歳です。 起訴状などによりますと、2023年3月18日未明、ライターで紙に火をつけ、カーテンなどに燃え移らせて自宅を全焼させ、同居していた60代の両親と90代の祖母を死なせたとされています。初公判で次男は起訴内容を認めていました。 検察側、弁護側とも被告に軽度の知的障害があり、犯行当時、心神耗弱状態だったことに争いはなく、量刑が主な争点でした。 7日の判決公判で坂田正史裁判長は、「両親に叱責されたことを契機に、衝動的に放火行為に及んだのは軽度知的障害の影響が大きい」と認定。 その上で、「被告は犯行後、虚偽の説明をして事実を隠そうとしていて、心神耗弱状態にあったことを前提としても、刑事責任は相当に重い」などとして、懲役4年8か月の実刑判決を言い渡しました。 弁護側は控訴するか被告と相談するとしています。