崖っぷちのアメリカ代表を救ったレブロン・ジェームズ「最もタフな試合になることは分かっていたから、全力を出し尽くした」
五輪史上初となる通算2度目のトリプル・ダブルと攻守でチームを牽引
パリ五輪の準決勝、男子アメリカ代表はセルビア代表との激闘を95-91で制し、辛くも決勝へと駒を進めた。アメリカは第1クォーターから第3クォーターまでセルビアに終始主導権を握られ、第3クォーター終了時点で13点のビハインドを背負った。この危機をステフィン・カリーと共に救ったのがレブロン・ジェームズだ。32分19秒の出場で16得点、12リバウンド、10アシストのトリプル・ダブルと攻守にわたってチームを牽引した。 またレブロンが五輪でトリプル・ダブルを達成するのは2012年ロンドン五輪のオーストラリア戦に次いで2度目で、史上初となる五輪で複数回のトリプル・ダブルを成し遂げた選手となった。 『AP通信』によるとレブロンは「忍耐、ハードワーク、献身、ステフカリーにジョエル・エンビードだ」と勝因を語り、36得点、8リバウンドのカリー、19得点、4リバウンドのエンビードを称えた。そして、「僕らにとって大きな勝利だ。これまでで最もタフな試合になることは分かっていたから、全力を出し尽くしたんだ」とコメントしている。 五輪でアメリカが最後に敗れたのは2004年アテネ五輪の準決勝アルゼンチン戦となる。当時のチームはアレン・アイバーソン、ティム・ダンカン、ステファン・マーブリーらが中心だったが、レブロンも出場時間は少ない控えメンバーとして参加していた。20年前の悪夢再びとなるところを、自らの歴史に残る活躍で阻止した。 2004年こそ銅メダルに終わったが、その後、レブロンは2008年北京、2012年ロンドンで金メダルを獲得。今回がおそらくキャリア最後の五輪になると予想される中、有終の美となる3つ目の金メダルまであと1勝に迫った。 「僕は39歳で(プロになって)22年目のシーズンを迎える。このように何か大きなものと掴むためのビッグゲームをプレーする機会があと、どれだけ残されているのかはわからない。ただ、今夜はそういったビッグゲームだった」 このようにレブロンは改めて、今日の試合が持つ意味の大きさを語る。今回の勝利はカリー、ケビン・デュラントのここ一番における決定力がもたらした。だが、レブロンのハードワーク、特に第4クォーターの鬼気迫る表情で味方を鼓舞するアグレッシブなプレーなくしてこの大逆転劇がなかったことも間違いない。
バスケット・カウント編集部
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