次の八村塁、河村勇輝を要チェック 未来のバスケ日本代表を担う3人の世代ナンバーワン高校生
【技術トップクラスの大型ポイントガード】 地元・福岡で行なわれた今夏の高校総体では、準決勝で敗れて3位に終わった。敗れた美濃加茂(岐阜)には203cmの留学生がおり、その選手を守りきれなかった。 1月には特別指定選手としてBリーグも経験し、フィジカルの課題を痛感していただけに、留学生の強さに屈した悔しさはひとしおだっただろう。それだけにウインターカップに賭ける思いは強い。 千葉から福岡に移り住んで3年。高校バスケットのトランジションにも十分耐えうる走力を身につけ、ゴール近辺のシュートバリエーションも、3ポイントシュートも、その精度を上げてきた。 あとは、夏に課題となったフィジカルの違いをどこまで縮められるか。むろん渡邉だけの課題ではないが、チームディフェンスをより強固にするためにも、渡邉の奮闘が期待される。 瀬川琉久(せがわ・りく)<18歳/京都・東山・3年/PG> 次に紹介したいのは、京都・東山の瀬川琉久である。184cmの大型PGは、今夏のインターハイで念願の日本一を勝ち獲った。 持ち味は何といっても、その得点力だろう。瞬発的にギアを上げてゴールに迫るドリブルや、状況に応じた巧みなステップでシュートへと持ち込む。もちろん3ポイントシュートも武器のひとつだ。 東山での3年間、瀬川はバスケットに意欲的に取り組んできた。年代別の日本代表はもちろんのこと、世界的なキャンプなどにも参加し、そこで培った技術はまさに世代屈指と言っていい。 しかし、その吸収力のよさは、瀬川にとって諸刃の剣でもあった。異なるチーム、さまざまなコーチからいろんな要求をされ瀬川は、それをすべて受け入れようとした。 たしかに瀬川自身の未来にとっては大きな財産だが、それが「東山の瀬川」とは必ずしも一致するものではない。PGとして周りを生かそうとするあまり、自らの持ち味である得点力が鳴りを潜めてしまったのだ。 東山を率いる大澤徹也コーチからその点を指摘され、今はそこから少しずつ自分を取り戻してきている。