スイス時計輸出、10月は2.8%減-対中輸出の約4割減が響く
(ブルームバーグ): スイス時計協会が19日発表した10月の時計輸出額は、米国市場での伸びが中国への出荷の大幅減で相殺され、2カ月連続で減少した。
スイス製の時計と時計のムーブメントの輸出は、前年同月比で2.8%減少し、約23億スイス・フラン(約4010億円)だった。中国への輸出は39%減少した。
ロレックスからオーデマ・ピゲ、スウォッチに至るまで、スイスの時計メーカーにとって厳しい環境が浮き彫りになった。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後の需要急増を経て、中国本土と香港の消費者が高価な時計の購入を控えているためだ。
一方で、スイス製時計の2大輸入国である米国と日本向けは堅調に伸び、中国と香港の落ち込みをカバーしている。
米国への出荷は11%増、円安の恩恵で小売店売り上げが好調な日本は20%増だった。
カテゴリー別で唯一伸びたのは、卸売価格が3000スイス・フランを超える高級腕時計で、輸出数量は4%減少したものの金額ベースでは1.7%増だった。卸売価格が500-3000スイス・フランの腕時計の輸出は、10月に金額ベースで21%も減少した。
今年1-10月の輸出総額は前年同期比2.6%減だった。
原題:Swiss Watch Exports Fall Again Amid Plummeting Demand in China(抜粋)
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Andy Hoffman