「クウガ」って何号? 実はややこしい仮面ライダーのカウント方法 なぜそうなった
比較的数えやすい「昭和ライダー」
誕生から半世紀以上を迎えた「仮面ライダー」シリーズには、これまで多くの「ライダー」が登場してきました。その数はいったいどれほどになるのでしょうか。 【画像】どんなビジュアルだったっけ? 記事中に名前の挙がったライダーたちをチェックする!(10枚) 2023年に放送された「Airペイ」のTVCMにおいて、『仮面ライダー』で「本郷猛(仮面ライダー1号)」役を務めた藤岡弘、さんと、『仮面ライダークウガ』にて「五代雄介(仮面ライダークウガ)」役を務めたオダギリジョーさんが共演した際、「これは仮面ライダーシリーズを意識したものではないか?」と話題になったことがありました。 その理由のひとつは、オダギリさん演じる店主が営むお店の名が「呑み処 おやっさん、」だったからです。この時、藤岡さんの「34人」が参加するOB会をしたいというセリフに、ファンの誰もが歴代ライダーの人数を指折り数えたことでしょう。 ここで、ファンにはわかっていても普通の人にはわかりづらいのが、歴代ライダーの人数のカウント方法です。実はライダーたちのカウント方法は時代によって変わってきました。それゆえに、単純にカウントできないという事情があります。 昭和時代の「仮面ライダー」シリーズを知る人は、「〇号ライダー」という数え方を覚えていることでしょう。これは最初の作品である『仮面ライダー』に登場する「仮面ライダー1号」「仮面ライダー2号」から始まり、第2作『仮面ライダーV3』に登場した「仮面ライダーV3」を「3号ライダー」とカウントしたことから端を発します。 この後、「ライダーマン」が退場する際に「仮面ライダー4号」の名前が与えられました。その後も作品が続くごとに「〇号ライダー」という形で継承され、「10号ライダー」という仮称で発表された「仮面ライダーZX(ゼクロス)」までは比較的、数えやすいものとなっています。 続いて、時を置いて発表された『仮面ライダーBLACK』は、当初は「仮面ライダー0号」を掲げ、シリーズ原点への回帰を目指したことで、従来のシリーズとはつながらない予定でした。しかし、続編『仮面ライダーBLACK RX』終盤で、1号からZXまでの10人のライダーと共演、当初の予定と変わって「仮面ライダー」シリーズはつながることになります。 これにより「BLACK」と「BLACK RX」に変身するのが、同一人物である「南光太郎」だったことから、合わせてひとりの仮面ライダーとカウントして「11号ライダー」としました。挿入歌「11(イレブン)ライダー大讃歌」が発売され、児童雑誌でも「11ライダー」を題材にいくつかのマンガ展開がされています。 20世紀中はこれに準じてカウントされ、ビデオ作品『真・仮面ライダー 序章』の「仮面ライダーシン」、劇場用映画『仮面ライダーZO』の「仮面ライダーZO」に続いて、劇場用映画『仮面ライダーJ』の予告編では「仮面ライダーJ」を「14人目の改造戦士」と紹介していました。 このように、20世紀中のライダーたちは比較的カウントしやすくなっています。この法則が崩れたのは21世紀に入って以降、いわゆる「平成ライダー」たちが登場するようになってからでした。