期待に応えられず…。今季ガッカリだった欧州日本人10人。環境、ライバル、ケガ…。様々な要因で苦しんだサムライたち
MF:三竿健斗 生年月日:1996年4月16日(28歳) 所属クラブ:OHルーヴェン(ベルギー) 2023/24リーグ戦成績:20試合1得点1アシスト 三竿健斗は、かつて鹿島アントラーズでキャプテンを務め、サッカー日本代表にも呼ばれていたが、いまはヨーロッパで苦しんでいる選手と言える。 2023年1月にポルトガルのサンタ・クララで欧州でのキャリアを始めた三竿は、夏にベルギーのOHルーヴェンに加入した。ケガでシーズン序盤は出遅れてしまったが、10月にベルギーでの初アシストと初得点を立て続けに記録して上昇気流に乗りかけた。しかし、レギュラーポジションを手にした矢先の12月に今度はアキレス腱の負傷で離脱すると、2月に復帰したあとはベンチを温める時間が長くなった。 3月末からは翌シーズンのUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場権を目指したプレーオフでコンスタントに起用されたが、10試合のうち先発は2度のみで、やはり定位置はつかめていない。 三竿がベンチを温めた要因の1つは、19歳のオランダ人MFエゼチエル・バンズージの存在だった。三竿は、キャプテンマークを巻くシーベ・スフライフェルスと並んでプレーすることが予想されていたが、昨年夏に加入したバンズージが信頼をつかんだ形だ。 19歳のバンズージの市場価値を高めることは、クラブ経営の観点からみてもルーヴェンに大きな利益をもたらす可能性があることは事実で、28歳の三竿は、圧倒的な実力差を見せつけなければいけなかったのかもしれない。
DF:小川諒也 生年月日:1996年11月24日(27歳) 所属クラブ:シント=トロイデン(ベルギー) 2023/24リーグ戦成績:7試合1得点2アシスト 小川諒也は、FC東京で活躍し、2022年夏からヨーロッパに挑戦しているが、なかなか飛躍のきっかけをつかめていない。 2022/23シーズンにポルトガルのヴィトーリア・ギマランイスで公式戦6試合出場にとどまった小川は、今季ベルギーのシント=トロイデンに移ったが、新しい環境でもシーズン前半戦はベンチ外が続いた。12月の第18節・モレンベーク戦でようやくデビューしたあとはベンチ入りするようになったが、24歳のエリック・ジュニオール・ボキャからポジションを奪うには至らず、なかなかピッチに立てなかった。 サイドバックとしては長身といえる183cmの身長で、フィジカルが強い小川は、精度の高い左足のキックも武器としている。サッカー日本代表にとっても魅力的な強みの持ち主のはずだが、この2シーズンの働きでは森保一監督も招集はできないだろう。2021年6月以来の代表招集を勝ち取るためには、ヨーロッパでの伸び悩みを打破しなければいけないだろう。
フットボールチャンネル