モデルチェンジ級の「新顔」! ルノー・キャプチャー E-テックへ試乗 優れた操縦性と価格価値
フェイスリフトで顔が大変化 車内も一新
ルノーのデザインを指揮する、ジル・ヴィダル氏。2019年発売の2代目キャプチャーにも、フェイスリフトを期に彼の才能が落とし込まれた。 【写真】モデルチェンジ級の「新顔」! ルノー・キャプチャー E-テック 競合クラスのSUVと比較 (146枚) スタイリングは、ルノー・セニックやクリオ(ルーテシア)へ通じるものへ一新。インフォテインメント・システムと内装もアップデートされている。それでも、英国では優れた価格価値は変わらず。日産ジュークやフォード・プーマよりお安い。 キャプチャーは同社の人気モデルで、2013年の初代から数えると、合計200万台以上が売れている。ルーテシアも含めれば、小型のBセグメントで相当なシェアを稼いでいる。 一方で、競争の激しいクラスでもあり、魅力の維持は不可欠。ライバルには、フォルクスワーゲンTクロスやプジョー2008も含まれるのだから。 フェイスリフトでの最大の変化は「顔」。立体的に彫刻された、ひし形のルノー・エンブレムを中心に、シャープな表情へ改められた。稲妻形に光るデイライトも新しい。モデルチェンジしたと聞いても、納得してしまうかも。 リア側も、テールライトをリデザイン。フロントと雰囲気を合わせている。ボディサイズは全長4239mm、全幅1797mm、全高1575mmで、ほぼ変わらず。アルミホイールは、17インチから19インチまで選べる。 プラットフォームはCMF-Bで、サスペンションは前がアンチロールバーの備わらないマクファーソンストラット式。後ろはトーションビーム式になる。フロント側は設計変更を受け、ダンパーも新しくなった。
10.4インチ・モニター獲得 操作性は良好
ドアを開くと、ルーテシアの兄弟だとすぐにわかる。インテリアデザインは刷新され、印象はクラスの上位に入ると思う。モダンさと上級感を与えたと、ルノーは主張する。 最大のポイントは、グレード共通で10.4インチの縦型タッチモニターを得たこと。ルノー独自のオープンRリンク・システムが稼働し、スマートフォンと無線で同期できる。 ナビや車両の設定、電話、音楽など、主要メニューが固定表示され、トップ画面の操作性は良好。グーグル・マップも利用でき、速く使いやすい。ラジオのボリュームなどに、実際に押せるボタンがあることも評価したい。バックカメラの画像は少し荒いかも。 エアコン用には、小さなピアノの鍵盤のような操作パネルがある。タッチモニターへ集約されなかったことがうれしい。 試乗車は、英国ではミドルグレードになるテクノ。ダッシュボード表面がソフト加工され、助手席側にはグラブバーが備わる。だが部分的には、安っぽいプラスティックも散見される。筆者は、ATのシフトセレクターが少し華奢に感じた。 装備は充実し、ルーフバーと前後左右のパーキングセンサー、10.25インチのメーター用モニターなどが備わる。上位のエスプリ・アルピーヌでは、アルミ製のスポーツペダルやアダプティブ・クルーズコントロールを獲得。内装もアップグレードされる。 環境への配慮から、クロームメッキやレザーは設定されない。車内の雰囲気は、グレードやカラーによってかなり変わるようだ。