府指定有形文化財で脱出ゲーム 謎解きしながら建物の魅力体感 福知山公立大生が企画
京都府福知山市大江町北二、府指定有形文化財の大雲記念館で1日、クイズを解きながらゴールをめざす「脱出ゲーム」が催された。親子連れら約50人が参加。こだわりを持って作られた和室や茶室などを見ながら、ゲームを楽しんだ。 福知山公立大学の福畠真治准教授と大門大朗准教授が教える1年生クラスによる地域資源を生かした取り組みで、今回はそのうちの学生5人が同記念館を会場に館内を回り、謎(クイズ)を解きながら脱出していくゲームを企画した。 大雲記念館は、明治42年(1909)に建てられた旧平野家住宅の母屋を改修した施設。当時の建築技術の粋を集めて造られた貴重な建物となっている。現在は市が管理し、常時の開館はしていないが、イベントや展示などで使える。 ゲームは、和室などの5カ所でクイズを解いて脱出するといった設定。クイズは和室の障子の木組みの技法や客を迎え入れるための入り口(玄関)の場所などを答える問題で、参加者たちは室内を見渡しながら解いていった。 コースの途中で学生たちがクイズの内容を分かりやすく教える姿も見られ、次々と難問をクリアしてゴールをめざした。ゴールした参加者には手作りメダルや鬼のマグネットが贈られた。 向野の女性は長男、次男と一緒に参加。「(記念館は)明治時代に建てられたとは思えないぐらいきれいに保存されていますね。知らなかったことも多く、楽しみながら学ぶことができました」と喜んでいた。