進路が定まらない台風18号 台湾通過で急速に勢力が衰える
■大型で非常に強い台風18号 30日正午現在、「大型で非常に強い勢力」の台風18号は、台湾の南海上を西よりに進んでいます。 【写真で見る】日欧米各国が予想する台風の進路 台風18号は3日(木)ごろに台湾を通過し、その後は週末にかけて東シナ海を北よりに進む見込みです。 現在は、「非常に強い勢力」にまで発達している台風18号ですが、台湾を通過することで、急速に勢力が衰えます。 中心付近の気圧は、東シナ海に達するころには990hPaまで上がるでしょう。 ■週末以降の進路が定まらず 各国の予想に幅 問題はその後の進路です。 6日(日)以降は、各国が予想する進路がまだ定まっていません。] アメリカ海洋大気庁は、5日(土)ころにかけて東シナ海を北上した後、台風は朝鮮半島へ進み北上するコースのほか、大陸の方へ離れていくコースを予想するものもあります。 また、ヨーロッパの予想もアメリカと同じ傾向です。 一方、日本の気象庁は、4(日)ころまで東シナ海を北上したあと、5日(土)に、対馬海峡から朝鮮半島付近を通過するコースを予想しています。 ■台風の進路 鍵は太平洋高気圧の勢力 台風はどのようなコースを進むのか。その鍵のひとつが、太平洋高気圧の勢力です。 ことしは夏の太平洋高気圧が記録的に強く、これまでは広い範囲で勢力を保っていました。低気圧の仲間の台風は高気圧にブロックされて、なかなか本州付近に近づくことが出来ませんでした。 しかし、10月4日(金)ころになると、高気圧が次第に東に弱まる予想となっています。このため、台風の本州付近への接近を阻むものがなくなり、台風は対馬海峡や朝鮮半島付近に進みやすくなる可能性があります。反対に、予想よりも夏の太平洋高気圧の勢力が強い場合は、台風は本州付近に接近することができず、大陸方向へ進む可能性もあります。 台風18号はどのような進路をとるのか。今後も最新の情報にご注意ください。 RKB 気象予報士 橘高香純
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