夫のコロナ給付金不正受給疑惑にフワちゃんの舌禍事件　ポジティブ売りが招いた「人生はブーメラン」

　自分の発信するポジティブは良いポジティブだが、一般女性の心配りは「妖怪」とけなす。乾杯を待つ目上の人たちへの配慮が足りない、自己満足に過ぎないと言いたいのだろう。アンミカさんのポジティブが発動する基準は、人気や影響力のある「特別」な人を心地良くさせられるかどうかという、条件付きのものかもしれない。それはコメンテーターとしては、大物MCや番組プロデューサーらの信頼を得ることに結び付いた。ポジティブモンスターというキャラを盾に、ネガティブな事件や人物を思い切りこきおろす。けれども度が過ぎれば、手痛いしっぺ返しを食らうだろう。 　アンミカさんは経産省キャリア官僚による「家賃支援給付金」詐取事件に対し、「ほんとバカタレが！」とワイドショーで怒鳴っていたが、その3カ月後にはなんと夫の会社のコロナ給付金不正受給疑惑が発覚。しかし「お騒がせしております。夫の会社のことなので詳細は把握できていない」と珍しく低体温のコメントに終始した。報道された2021年当時は「調査中」にとどめていたが、3年たった今でも報告はない。東京労働局が公開している不正受給企業リストにも夫の会社名はないが、故意でなく過失と調査で認められ、弁済すれば公表されずに済むとも聞く。白は200色あると歯切れ良く言われても、どうにもグレーな後味が残ってしまう。 　そして今年、仲良しのフワちゃんは、やす子さんへの舌禍事件で活動休止に。周囲が甘やかしていたせいだと、批判の矛先はアンミカさんにも向いた。 　アンミカさんによる「ポジティブ日めくりカレンダー」では、「人生はブーメラン」なる言葉がある。良いことをすれば良いことが返ってくる、逆もしかり、とのこと。夫のこともフワちゃんのこともまさに、と思うばかりだが、だからこそ今回は「女の敵は女だよね」とニヤニヤする番組の趣旨に乗っからず、無理やり前向きに切り返すいつものポジティブモンスターぶりを見せてほしかった。なお一般女性には点の辛いアンミカさん、今年「FLASH」が発表した「500人に聞いた女性が嫌いなコメンテーター」では第1位という、これまた不名誉なブーメランを食らっている。でもアンミカさんなら、これも神様の美しい思し召しだとポジティブに解釈しているのかもしれない。そういえばブーメランって、10時10分ぽい形をしている。 冨士海ネコ（ライター） デイリー新潮編集部