100年の歴史に幕おろしたかまぼこ老舗「ジランバ屋」ポークたまご屋が継ぐ
およそ100年続いたかまぼこ店「ジランバ屋」が惜しまれながら閉店するニュースを24年5月にお伝えしましたが、半年が経過して、新展開がありました。 「ポークたまご」の店舗を展開する企業が、ジランバ屋の歴史を引き継ぐことになったのです。 【写真を見る】100年の歴史に幕おろしたかまぼこ老舗「ジランバ屋」ポークたまご屋が継ぐ 従業員の高齢化や施設の老朽化などが理由で、惜しまれながらも閉店した、老舗のかまぼこ店「ジランバ屋」。 創業者の四女・玉城洋子さん 「みんな(従業員は)肉体的にも衰えている。だから頑張っていくのが困難だということでこの結論に至りました。材料が高騰して (もう何から何まで)維持するのが大変」 そんなジランバ屋に後継者が現れました。引き継ぐのは、同じマチグヮーでポーク玉子おにぎりの専門店を運営する「ポーたま株式会社」。2014年に開業した店は、今では県外にも出店する人気店です。 代表の清川勝朗さんは、ジランバ屋とは以前から親交があり、ジランバ屋の閉店を知った客が殺到していた時期にも、ジランバ工場を手伝っていました。 ポーたま株式会社 代表 清川勝朗さん 「朝5時6時に工場にいきまして、ずっと手伝っていたのですが、すごいマチグヮーの財産だったと思うのですごい残念だなと思っていました」 マチグヮーから老舗が消えていくことに、強い危機感を感じた清川さん。ジランバ屋の味を残すことが、沖縄の食文化と地域への恩返しだと考え、自分が引き継ぐことを決意しました。隣の店のまちぐゎーの先輩も、ジランバ屋の復活を心待ちにしています。 隣の店の山城さん 「100年続いているかまぼこ屋さんを継ぐと言ったのでとても嬉しいです。頑張ってよ!沖縄の味、切らさないでよ」 ポーたま本店とジランバ屋はご近所さん。歩いて1分もかからない場所にあります。 店舗は目下、リニューアルに向けて準備が始まっています。 「今は中の機械とか設備もほとんど出された状態で綺麗な状態になっています。これから中をいろいろ新しくしてオープンするっていう。そうですね。中を綺麗にして、また新しい設備を入れて再スタートを切れたらなと思ってます。」 11日午後行われた引き継ぎ式。沖縄県の「事業承継・引継ぎ支援センター」が仲介役となり、株式譲渡が成立し、正式に引き継がれることになりました。
創業者の孫・玉城正博さん 「このままだと廃業すると考えていたのでポーたまの清川さんがジランバ屋の味を 引き継ぐことになって嬉しかったです。これから一緒に (ジランバ屋の)味を 引き継いでもらいたいなと思います」 「ポーたま」代表 清川勝朗さん 「ジランバ屋の100年の歴史・伝統をしっかり引き継ぐところからはじめて 来ていただいたお客さんにも引き続き愛してもらえるような安心してもらえるような店づくりを目指します」 先輩たちが築いてきた、まちの歴史に敬意を。変わらぬ味を、これからも。来年5~6月頃に「ジランバ屋」の店名は残しての再出発の予定です。
琉球放送