「自分の大切さに気づき、意欲を取り戻して次へのステップに向かっていける」ひきこもりや不登校など悩みを抱える若者たちを支援 新たな居場所づくり
悩みを抱える若者たちを支援しようと、今月、三股町に若者の新たな居場所となる施設がオープンしました。 どんな施設なのか取材しました。 【写真を見る】「自分の大切さに気づき、意欲を取り戻して次へのステップに向かっていける」ひきこもりや不登校など悩みを抱える若者たちを支援 新たな居場所づくり ■若者自身がこの場を通して自分の大切さに気づく 今月10日、三股町にオープンした施設「Park」。 ひきこもりや不登校のほか、さまざまな悩みを持つ若者たちに自由な居場所を提供しようと、宮崎市のNPO法人「ヒミツキチ」が開設しました。 (NPO法人ヒミツキチ 山下朋子理事長) 「若者自身がこの場を通して自分の大切さに気づき、意欲を取り戻して次へのステップに向かっていけるような、そんな温かい場所にできるように頑張っていきたい」 「Park」を利用する人は、築100年の古民家を改修した空間で勉強や読書、雑談など自由に過ごすことができます。 ■自分はこうなりたかったというのがわかって また、16日は、講師を招いたワークショップも。 (講師) 「ゆっくり、自分のタイミング、ペースで大事にしていることはなにか、感じていく時間を一緒につくっていけたら」 ワークショップには若者たちや施設の支援者など10人以上が集まり、自分の感情を色やイラストで表現しました。 (参加者) 「知らなかった自分を知ることでできてすごくよかった。自分て何をやりたいんだろうと考えていたけど、自分はこうなりたかったというのがわかって、すごくいいところだと思った」 ■居場所があると、自分の不安がどこにあるのか、自分を見つめ直す時間に 「Park」が対象にしているのは主に10代後半の若者たち。 こうした世代への支援に踏み切った背景には、コロナ禍による生活環境の変化がありました。 (NPO法人ヒミツキチ 山下朋子理事長) 「コミュニケーションがとれなくて育つ機会、非認知能力というが、社会性だったり、出遊びによって育まれる機会がなくなって分断されて、すごく子どもたちの育つ場がなくなってしまった。その子どもたちが不登校が非常に多い」 実際、県内の不登校の高校生の数は昨年度は400人で、コロナ禍以降増加傾向となっています。 山下理事長は、コロナ禍にコミュニケーションの場が奪われてしまった現在の高校生世代が進学や就職の分岐点に立ついま、うまく人間関係が構築できず不安や悩みを抱えていると話します。 (NPO法人ヒミツキチ 山下朋子理事長) 「(高校生世代の)すごく不安が強くなっていて、将来、就職するのかとか、大学を目指していたけど高校を中退してしまったりとか、そういう子どもたちが非常に増えている。居場所があると、人と話をしたりとか、自分の不安がどこにあるのかとか、自分を見つめ直す時間になる。そうすると、不安もちょっと消えて、意欲が育まれる時間になるのでは」
■ありのままの自分でゆっくりできる居場所を目指して 人や地域のつながりが薄れつつあるなか、「Park」は、若者たちが安心してつながれる居場所を目指しています。 (NPO法人ヒミツキチ 山下朋子理事長) 「ありのままの自分でゆっくりできる居場所を目指していきたいと思っているし、あと支援者が気軽に立ち寄って井戸端会議が始まるような地域の居場所になっていければいい」 「Park」は、火曜、木曜、金曜日の午前10時から午後6時までオープンしています。 ※MRTテレビ「Check!」11月18日(月)放送分から
宮崎放送