カネロ・アルバレスvsハイメ・ムンギア:両者の勝利の鍵 | ボクシング
5月5日、スーパーミドル級4団体統一王者のカネロ・アルバレスがハイメ・ムンギアの挑戦を受ける。両者の勝利への秘訣を整理した。
日本時間5月5日(日)、スーパーミドル級のサウル"カネロ"アルバレスがハイメ・ムンギアとの戦いに挑む。この試合はアルバレスの持つ同級4団体のベルトを懸けた4度目の防衛戦として行われる。 挑戦者のムンギアはこれまでプロ43試合を戦ってきたが、アルバレスを相手にメキシコ人同士で王座を争う今回のメガファイトは、これまでに経験したどの試合とも異なる次元のものだ。 そんな緊張感みなぎる戦いに臨むカネロ(60勝2敗2分、39KO)とムンギア(43勝0敗、34KO)。両者にとっての勝利の鍵をまとめた。
ハイメ・ムンギア 勝利の鍵
■賢明に、安全な距離を取る ムンギアはエンジンがかかるまでに時間を要することがある。だが、一度温まれば、ムンギアの動きは完璧に噛み合ってくる。 カネロと安全な距離を賢く保ちつつ、小競り合いに誘い込まれないようにすれば、ムンギアがアップセットを起こすことができるかもしれない。 序盤はそのように振る舞うことで、ムンギアはパンチの多彩なバリエーションでアルバレスを圧迫できるし、そうすればもちろん絶対王者からのボディパンチを許さずに済む。これはどうあっても避けねばならないことだ。 ■コンビネーションで回転数を上げる ムンギアがジャブで警戒しつつ一定の距離を取ることができれば、パンチ量を増やし、連打を打ち込むチャンスを掴めるだろう。 そうすることでアルバレスを翻弄し、イライラさせることができるかもしれない。2022年5月、ディミトリー・ビボルがアルバレスにユナニマスデシジョンで勝利を収めた戦いがそれを物語っている。 執拗にコンビネーションを見せ、高いところから角度とパワーを駆使して打ち下ろす。それがムンギアが勝利する最大の武器となるはずだ。 ■熱くなりすぎず、落ち着きを保つ 端的に言うならば、この戦いはムンギアにとってこれまでのキャリアで最大の一戦だ。 アルバレスが持つスーパーミドル級4団体のベルトが全てかかっているのだから、重大なチャンスと言って間違いない。 メキシコボクシング界の重鎮であるカネロと、自らの偉大さをここに打ち立てようとする若きムンギアの対決が、27歳のムンギアにとって5月4日を特別な一日としているのだ。 ムンギアはカネロに比べて大一番の経験は劣るが、それを熱意で補うことはできる。 ただし、ムンギアは瞬間のプレッシャーに屈してはならない。冷静さを失いちょっとした計算違いをおこすと、カウンターパンチャーであるカネロの手によって取り返しのつかない結果をもたらすかもしれない。