【東京新聞杯】スローペースの瞬発力勝負の傾向 例年通りならマスクトディーヴァも対応可
血統解説
・マスクトディーヴァ 母母ビハインドザマスクは芝1200~1600m重賞3勝馬で、母マスクオフはLyphardの4×4を持つ機動力型ディープインパクト産駒。ルーラーシップを父に配した本馬も立ち肩の機動力型で、ルーラーシップ×ディープインパクトらしい小柄な中長距離馬の体型に出ています。ベストは2000m以上ですが、2018年にはリスグラシューが制している通り中長距離馬でも走りやすいのが本レースの特徴。例年通りの流れであればマイル戦にも対応できそうです。 ・ジャスティンカフェ エピファネイア×ワークフォース×サンデーサイレンス×リアルシャダイという字面だけ見れば長距離馬と評価したくなる血統表。サンデーサイレンスの4×3を中心に、Sadler's Wellsの4×4、Robertoの4×5など中長距離向きの血筋を掛け合わせており、胴の長い馬体からも本質は中距離向きの印象です。逆に言えば、マイル重賞を勝ち切るなら東京新聞杯のような中距離戦に近いレースではないでしょうか。ただ、今年は既に水準以上の賞金を獲得しているため、何が何でもという感じではないかもしれません。 ・コナコースト ノーザンファーム生産馬では本馬に注目。特に4歳牝馬の出走はリスグラシュー、シャドウディーヴァ、ファインルージュ、プレサージュリフト、ナミュールと5/6頭が好走しており、期待のローテーションと言えるのではないでしょうか。キタサンブラック×キングカメハメハの中距離血統でもあり、ペースが緩みにくい中山芝1600mからのコース替わりもプラスに働きそうです。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大