来年春は花粉大量飛散のおそれ 過去10年で最多か 今年夏の記録的猛暑が影響
■2025年の春は花粉飛散の当たり年! 気象会社「ウェザーニュース」の予想によりますと、来年2025年春の花粉飛散量は、西日本や東日本のほとんどの地域で多くなり、北日本でも平年並みの飛散を見込んでいて、花粉症対策が欠かせない春がやって来そうです。 【写真を見る】花粉飛散の当たり年と予想 2025年の春 特に西日本では、平年と比べて200%を超える地域が多く、過去10年で最も多い大量飛散になるおそれがあります。 全国平均で見ても、平年比166%の大量飛散で、悪い意味での花粉飛散の当たり年となりそうです。 ■去年と比べると、西高北低の花粉飛散量に 来年2025年春の花粉飛散量を前年と比較してみると、、西日本や東日本のほとんどの地域で上回り、北日本では下回る予想です。 一般に、前年の夏が気温が高いほど、花粉飛散量が増える傾向があります。 前年の夏に十分な日照があり、気温が上がれば光合成が盛んになり、花粉の発生源となる雄花の生長が進み、花粉が大量に生産されるからです。 今年2024年の全国の夏の気温は、観測史上最も高い+1・76℃で、去年2023年とまったく同じ値でした。 エリアごとに見ても、どの地域も去年2023年と今年2024年の夏の気温の高さが、観測史上1位と2位に入っているのですが、西日本は今年の夏の方が気温が高く、東日本では今年と去年は同じ値、北日本は去年の方が高くなっているので、これが影響していると考えられます。 さらに実はもう一つ花粉の飛散量に関わっている物があるのです。 ■花粉にもある表年、裏年 植物などで、よく実る年を表年、逆に実りが悪い年を裏年といいますが、実は花粉にも表と裏があるのです。しかも、花粉については、地域ごとに表年と裏年に分かれています。 来春は、西日本・東日本では飛散量が増える「表年」、北日本は逆の「裏年」に当たります。 このため、西日本・東日本では前年に比べ多い飛散量、北日本では少ない飛散量となっているのです。 ■西日本は過去10年で最多になるおそれ 「ウェザーニュース」社によると、特に表年の傾向が強く出る西日本では超大量飛散となるおそれがあり、過去10年で最も多いか、もしくはそれに匹敵する飛散量となる予想です。花粉の飛散で悲惨な状況になり、「花粉にギャフン!」なんて言わないよう、例年以上の万全な花粉対策が必要です。
RKB 気象予報士 龍山康朗
RKB毎日放送