トム・クルーズ主催の“過酷なキャンプ”への参加が必須条件だった!? 「本当に辛い思いをしました」と『トップガン マーヴェリック』の出演者が当時を振り返る
トム・クルーズほど、自らスタントに臨む俳優はいないでしょう。他の俳優が身体を張ってスタントをすれば、あちこちにあざができるに違いありません。ですがクルーズにとっってのスタントは、まるで芸術の域に達しているのです(とは言え、2018年には人気スパイシリーズ第6弾『ミッション:インポッシブル フォールアウト』の撮影の際、ノースタントでビルの屋上からジャンプし、壁面に激突して骨折をしていますが…)。 【写真24枚】トムクルーズ、19歳の爽やか美青年から渋いイケオジになってゆく姿 そして2022年5月27日(金)、遂に(!)『トップガン:マーヴェリック』が公開されます。この映画でトムは、リアルさを最大限に引き出すため出演者と一緒に(スタントのための)トレーニング合宿をすることを望んだということ。そして共演者たちは、このプロセスを「トム・クルーズ・ブートキャンプ」と呼んでいます。 1986年公開の『トップガン』を観た人ならご存じのとおり、マクドネル・ダグラス(現ボーイング)社が開発した戦闘攻撃機F/A-18「スーパーホーネット」の中で多くの撮影を行うため、専門的なトレーニングが必要となるわけです。つまりこのトレーニング合宿の目的は、戦闘機パイロットが失神するほど強烈な重力に耐えられる身体づくりにあるのです。 ジョセフ・コシンスキー監督によるとクルーズは、「集中的なトレーニングがキャストの絆を深めるのにも役立つ」と考えた上で、この合宿を提案したそうです。共演者のマイルズ・テラーは、「これまでに行ったトレーニングとは異なり、まるで飛行学校をたった3か月間で受講し終わるくらいハードだった」と述べています。 この映画をつくるには、みんなミニ・トムになる必要がありました。彼は私たちに... 「トム・クルーズのブートキャンプ」とでも呼びましょうか…そんな時間を、トムはわれわれに与えたわけです。トムが映画で行うスタントには、通常は特殊なトレーニングが必要となるほどのものです。ただジムへ行って、ウェイトリフティングをするだけでは足らないものです。そんなわけですが、われわれは撮影に入る前の3カ月間、飛行訓練をしたのです。そこでは本当に辛い思いをしました。 クルーズは1作目の『トップガン』について、「当時のキャストたちは、空でのシーンをリアルに仕上げるに十分な準備はできていなかったからね」と語っています。そう、このトレーニングは、1作目からの反省を踏まえたアップグレード版でもあるのです。 1作目では、雲の中で撮影された戦闘シーンのほとんどが使い物にならなかったそうです。さて今回は、どのようなシーンが繰り広げられるのでしょうか? この話を聞く限り、可能な限りリアルに再現されているということですね。