9回裏にサヨナラ打を放って笑顔を見せる永谷柊馬（関西学院大）

関西学院大が近畿大との投手戦を制して先勝した。 試合を決めたのはリーグ戦初スタメンとなった8番捕手の永谷 柊馬（4年＝広陵）。前夜にサヨナラ打を打つ夢を見たという永谷は0対0の同点で迎えた9回裏、一死一、二塁と一打サヨナラの場面で打席が回ってきた。 【一覧】おもな大学野球部　24年度新入生 「ここで来たな」と思った永谷は2ボール1ストライクから内角のストレートを振り抜くと、打球は三塁線を抜ける適時二塁打となり、夢を正夢にして見せた。 その永谷は守備でも活躍。先発した中西 真三郎（4年＝関西学院）を好リードして5回まで無失点の好投を引き出した。 6回表、二死一塁の場面では中西が右肘に違和感を訴えて緊急降板。1年生の林 晃大（佼成学園）が急遽マウンドに上がる事態となったが、盗塁を刺して、林を救った。 7回から登板した左腕の溝口 雄大（4年＝八王子）も左打者が多い近畿大に対して外角球を上手く出し入れしながら無失点リレーを継続させた。 広陵では今秋のドラフト上位候補である宗山 塁（明治大）や渡部 聖弥（大阪商業大）と同期だった永谷。大学卒業と同時に選手を引退する予定となっており、「雲の上の存在になっちゃったんですけど、最後の1年になるので、最後に一度くらい全国に行って倒したいと思ってやっています」と同期との対決を待ち望んでいる。 3年ぶりのリーグ優勝を目指す関西学院大。キーマンになりそうな男がチームに勢いを付ける勝利をもたらした。