能登半島地震で「キャンピングカー」大活躍! 意外と知らない「移動宿泊所」「電源設備」としての可能性、その裏には課題も
キャンピングカー支援の問題点と対策
キャンピングカーによる被災地支援は、これまでに確かな成果を生み出してきたが、その過程で生じた問題もある。 今回、被災地へ派遣されたキャンピングカーには、各社の所有車両だけでなく、個人所有の車両も多数含まれている。キャンピングカーは、一般的な乗用車とは異なる特殊な機能が多く、1台1台がそれぞれに異なる。 ベッドの作りは車両によって大きく異なり、電源を使用する場合でも、主電源スイッチの操作や充電と放電の切り替えなど、細かな操作が必要だ。そのため、急きょキャンピングカーを貸し出したとしても、その設備や機能を活用できない場合があり、誤った使用方法による故障が発生したケースもある。これに対し、 ・オーナーによる取扱説明書の作成 ・被災地へのメンテナンス要員の派遣 など、さまざまな対策がとられている。 こうした取り組みをきっかけに、キャンピングカーによる被災地支援が広まれば、宿泊所が不足し、ボランティアの人数も伸び悩んでいる現状を改善できるかもしれない。被災地に行ってボランティアをするのが難しい場合でも、キャンピングカーを持っていれば、支援に参加できるのだ。
いのうえみつみ(乗り物ライター)