【同級生対談】飯田遼(川崎)×杉浦佑成(横浜BC)「今季初の特別な一戦“神奈川ダービー”へ」
◾️「ファンの方々も『横浜BCには負けたくない』、『川崎には負けたくない』という気持ちが強いと思います」(飯田)
ーープレシーズンの“神奈川ダービー”は100-94で川崎に軍配が上がりました。 飯田 川崎は課題もそうですけど、自分たちの強み、やらなければいけない部分がすごく明確になった試合でした。観客が入ったプレシーズンゲームは新チームになってから初めてで、もちろん勝敗は大事ですけど、結果より内容がチームにとってすごくプラスだったと思っています。 杉浦 昨シーズンからスタイルがガラッと変わって、ボールも人も動くようなバスケットを体現できる時間帯があったと思います。外国籍選手が1人出られなかったこともあり、いわゆるオンザコート「0」の時間帯がありましたけど、それでもみんなが足を動かし、コミュニケーションも取れていい部分もあったと思います。みんなが手応えを感じた試合だったと思うし、もっと良くなれると思えた試合でもありました。 ーーお互いにHCの交代、選手の入れ替わりがあり、新しいチームです。飯田選手は横浜BC、杉浦選手は川崎についてどのような印象を受けましたか? 飯田 河村選手やデビン・オリバー選手といった自分で得点を挙げられて、クリエイトもできる選手がいなくなり、どのようなチームなんだろうと思っていました。実際に対戦すると、それぞれがよりアグレッシブになり、ボールもよく動いていました。嫌なチームというか、どこからでも得点を奪えるアグレッシブなチームというイメージです。 杉浦 今までよりテンポが上がり、ロスコ・アレン選手やアリゼ・ジョンソン選手もボールをプッシュしていました。よりスピーディーなバスケットになって、止めづらかったです。 ーーその試合前には2人で会話したようですね。 飯田 バスケットに全然関係ない話です(笑)。控え室の前で会って話してという感じで。 杉浦 僕としてはお礼を言いたいことがあって。これまでは、話したことはなかったよね? 飯田 なかったね。 杉浦 お互いに知っていて、意識しているけど。 飯田 (笑) 杉浦 きっかけがなかったからね。どこかで一緒になることがなく、タイミングがないままきちゃった。 飯田 たしかに。(拓殖大出身の)阿部諒(サンロッカーズ渋谷)選手とか共通の知り合いはいるけど、その人を交えて話すタイミングがなかったので。この前が初めてで、ちょっと不思議だね(笑)。 ーー同い年のコミュニティはないんですか? 飯田&杉浦 ないですね。 杉浦 みんなが意識しているけど、ないです。 飯田 仲がいい人はいるけど、全然話さない選手もいて。仲が悪いわけではないんですけどね。 杉浦 人数も多いですし。 飯田 僕たちが大学3年生の時にBリーグが誕生し、特別指定選手の制度もできたので、選手たちが各チームに散らばったのかなと。 ーーBリーグが誕生して9シーズン目に突入しました。Bリーグを目指すようになったきっかけがあれば聞かせてください。 飯田 杉浦は大学3年生の時、どこかのチームで特別指定選手だった? 杉浦 SR渋谷の特別指定だったよ。 飯田 すごい。大学で活躍していた選手は4年生になる前から特別指定選手としてチームに加わっていたので、プロになるイメージがつきやすいよね。僕はあまり深く考えてなく、夏に信州ブレイブウォリアーズの練習に参加させてもらいましたが、特にそこから話が進むことはなくて。リーグ戦が終わってから声を掛けていただいて、ご縁があって良かったなと。就活をしていなかったので、今なら何を考えているんだろうと思いますけど(笑)。 杉浦 大学2年生まではNBLのチームに加入してプレーして、引退後はその企業に勤められればいいなと思っていました。でもプロ化すると聞いた時は「マジか」という思いでした。プロになるイメージを持っていなかったので大丈夫かなと。ただ、大学3年生の時、特別指定としてSR渋谷に加入してからは、大学卒業後はBリーグでプレーしたいと思っていました。 ーー10月18日、19日に“神奈川ダービー”が開催されます。同じ県同士の対戦はいつも以上に意識するものですか? 杉浦 意識しますね。横浜と川崎ではエリアが違いますけど、同じ神奈川県です。神奈川県といえば、横浜BCでありたい。そのためには川崎より強くて、いい成績を残したい気持ちがあります。 飯田 60試合のうちの数試合ではありますけど、同じ神奈川県で隣の街。僕たちはもちろん、ファンの方々も「横浜BCには負けたくない」、「川崎には負けたくない」という気持ちが強いと思います。その結果が集客や試合の盛り上がりにも反映されているので、特別な一戦であることは間違いないと思います。 杉浦 アリーナはアウェーであってもホームのような雰囲気。 飯田 お互いに行きやすいからね。アウェーという感じはしないよね。移動は長くないし。 杉浦 たしかに。 ーー“神奈川ダービー”で注目してほしい自チームの選手を教えてください。 飯田 川崎には神奈川県出身選手が2人いて、1人は背番号2の小針幸也。桐光学園高校、神奈川大学の出身で、社会人になるまでずっと神奈川県でバスケットをプレーしてきています。もう1人は篠山竜青選手。所属は川崎ですけど、出身は横浜です。本人たちがどこまで意識しているのかわからないですけど、昔から両チームを見てきたことは間違いないと思うので、2人の気合いの入れ方に注目してほしいです。 杉浦 僕たちには3人の神奈川県出身選手がいます。横浜出身の須藤昂矢、キング開、横須賀出身のナナーダニエル弾。彼らにより注目していただけるとうれしいです。 飯田 須藤選手と小針は同じ高校だよね。 杉浦 年齢は2個違いか。 飯田 小針の情報によると、須藤選手はめちゃくちゃ怖かったらしいよ。 杉浦 寡黙だから。後輩からしたらちょっと怖いのかも。 ーー話は変わりますが、お互いの街でおすすめがあれば教えてください。 飯田 川崎大師やラゾーナ川崎など、いろいろな場所に人が集まります。アクセスがいいのでどこにも行きやすいですし、コンパクトで住みやすいと思いますね。 杉浦 僕たちにはみなとみらいがあります。 飯田 たしかに。おしゃれだもんな。 杉浦 街並みがキレイ。 飯田 おしゃれさでは勝てないかな……(笑)。 杉浦 (笑)。