今治・大島にコワーキングスペース「LLACハウス in しまなみ」
コワーキングスペース「LLACハウス in しまなみ」(今治市吉海町)がオープンして、11月14日で1カ月がたった。(今治経済新聞) 【写真】大島にコワーキングスペース「LLACハウス in しまなみ」 運営は「むらかみかいぞく」(吉海町)。同社は25000人が受講するオンラインスクール「フリーランスの学校」や「猫のように生きる」をコンセプトにしたNFTプロジェクト「Live Like A Cat(LLAC)」を運営するなど、「自分にあった生き方や働き方をつくること」をテーマに事業を展開してきた。 代表の村上周平さんは今治市出身。20代前半でマルチ商法に手を染めたことで500万円もの借金を抱え、さらには抑うつ状態を経験したことから、25歳で東京からUターン。ブロガーのイケダハヤトさんに影響を受け、2017(平成29)年ごろからSNSやブログ、ポッドキャスト配信などを始めた。 「ブログ1ヶ月目で収益24円と、初めこそお金が稼げず絶望した。それでも諦めず1年続けた結果、なんとか生活できる状態に。独立1年目には、ブログの収益が月に200万円になることもあった」と振り返る。現在は、SNSでの総フォロワー数が23万人を超え、2022年には「お金の不安ゼロ化メソッド」(KADOKAWA)を出版した。 「活動する上で、地元に拠点を作りたいという思いがずっとあった」という村上さん。「ITに関心がある人やフリーランスなど、普段つながるきっかけがない人が出会う場所になれば」という思いから、2年ほど前から開設を検討し、資金調達も経て、オープンに至った。 施設内には、ウェブ会議用のブース席や個室、複数人で向かい合って座れるテーブル席、カウンター席のほか、セミナーや会議に使えるスペースも備える。ロフトにはクッションなども置き、ニーズや気分に合わせて過ごす場所を選ぶことができる。 会員は月額29,800円からの会費で、24時間利用可能。外部向けにイベントやセミナー開催場所としての貸し切り利用にも対応する。 取材当日には、村上さんの幼なじみだというユーチューバーの「瀬戸内海の漁師まさと」こと渡邉将人さんも施設を利用していた。渡邉さんは大島出身・在住の漁師。漁師の日常をユーチューブに投稿し、現在16万人の登録者数を誇る。同施設について、「オープン以来、よく使っている。パソコン作業をするのに環境が整っていて、使いやすい」と話す。 「この場所が、地方の子どもたちにとって生き方の選択肢を広げる場所になれば」と村上さん。「都会に行かなくても、地方でも世界とつながって、働く選択肢もあると伝えたい」とも。
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