「どこのジャケット!?」と話題のハリスさん。愛用のコンバースも注目される、最強女性の着こなし術
いま世界がもっとも注目している女性の一人、アメリカのカマラ・ハリス副大統領(59歳)。11月5日の大統領選に向けて選挙戦の真っ最中ですが、彼女のファッションもカッコいいと話題を呼んでいます。たいていジャケット+パンツかパンツスーツで、足元はコンバースのスニーカー。働く女性が参考にしたいハリスさん流着こなしを、スタイリストの大日方理子さんが解説します(以下、大日方さんの寄稿)。 【画像】ハリスさんが討論会に選んだジャケットのブランドは?
あの討論会のジャケットはディオールだった
9月10日に行なわれた、米大統領選挙のテレビ討論会。直後に歌手のテイラー・スウィフトさんがハリスさんの支持を表明したことでも大きな話題となりました。 討論会では、相変わらず赤いタイに青いジャケットと名探偵コナンのような配色のトランプさんに対し、黒ジャケットのカマラ・ハリスさんはシックで大人に見えました。 ハリスさんが討論会に選んだのはDiorの「バー」ジャケットとパンツのセットアップです。 「バー」ジャケットは1947年にクリスチャン・ディオールが発表、戦争の抑圧から解放された女性たちから支持を集めた「ニュールック」を象徴する1着。以来、シーズンごとに素材やシルエットがアップデートされてきた「定番かつ最新」のアイテムです。 ハリスさんが着ていたのもマリア・グラツィア・キウリがデザインした最新のもので、ウールとシルクの混紡素材が使われ、軽さが特徴です。黒はリーダーとしての強さを表す色なのに対して、シルエットはとても女性的。袖は細く、ウエストはシェイプされ曲線を描き、ポケットがくびれを強調するデザインになっています。 テレビでは顔に寄るカットが多く放映されることから、このVゾーンが浅いジャケットが選ばれたのではと思いました。本人が魅力的に見えるのはもちろん、知的で洗練された印象を与えるセレクトだと思います。
ボウタイをリボン結びでなく、まっすぐおろす
中に合わせたのは白地に光沢のストライプが入ったボウタイのブラウスでした。 ハリスさんはジャケットの中にサテン素材のブラウスを着ることも多いのですが、優しさや華やかさが出るサテン素材は、今回のような討論の場には不向き。頼れる強いリーダー像を示すためにハリ感のある素材のブラウスを選んだのだと感じます。 また、ボウタイをリボン結びにせず、1度交差させてまっすぐおろしていました。女性らしさもありながら、落ち着いた印象もある結び方だと思います。