読売テレビのグループ会社員が備品レコード4172枚無断売却…私的飲食に使用
読売テレビは14日、同局のグループ会社である「ytvNextry」(以下同社)の社員が、社内備品のレコードを中古レコードショップに無断で売却していたと発表した。 同社によると、ポストプロダクションセンターに所属する管理職社員が22年6月、同社のAVラボの移転に際し、社内備品のレコード4172枚を、必要な社内手続きを行わず無断で東京都内の中古レコードショップに売却したという。当該社員は売却代金42万2345円を自身の個人口座に振り込ませる形で受領。代金の多くは同僚との飲食代(所属する部内の会食)など私的用途に使用いたという。売却されたレコードの中には、少なくとも53枚のサンプル盤(非売品)が含まれていたことも判明している。 当該社員は社内調査において「レコードはいずれも古いものであり、今後使用予定がないため廃棄をしたかった」という理由から、無断で売却したと認めている。当該社員に加え、社員から報告や相談を受けながら容認した上司、詳細を確認せず売却の必要書類に署名した責任者、及び同社のレコード管理業務担当者の計4人に対し、6月12日付で社内処分を行った。社員らは、売却代金を弁済する意向を示しているという。 同社はサンプル盤が「プロモーション等を目的としてレコード会社から貸与されている非売品で、無断で売買ができないというレコードに関する権利への理解が著しく欠如していました」と謝罪。サンプル盤については売却先のレコードショップと交渉し、回収(買戻し)を目指している。 同社は社員の行為について「会社の財産を無断で売却した違反行為であり、音楽著作物を扱う会社でありながら権利に関するルールを逸脱したあるまじきものと厳粛に受け止めております」と謝罪。今後については「レコードに関する権利への社員の理解の欠如がこのような事態を招いた一因であると考え、今後外部からの講師を招いて著作権やコンプライアンスに関する研修会を実施するなど社内教育を徹底して、再発防止に全力で取り組んでまいります」とコメントした。
報知新聞社