ライス&ジョルジーニョはアーセナル中盤の最適解か? リヴァプール戦で見えた完璧な補完性
リヴァプールでも抑えられなかった
アーセナルはプレミアリーグ第23節で首位リヴァプールを破り、この時点で暫定2位に。勝点差は2まで詰め寄った。大きな勝利だったが、この試合で特筆すべきだったのは、ともに先発したMFデクラン・ライスとMFジョルジーニョの見事なパフォーマンスだ。 ライスがボールを刈り取り、それを適切なポジション取りをしたジョルジーニョがさばく。英『Squawka』によれば、ジョルジーニョはこの試合で70回のボールタッチ、24回のファイナルサードでのパスを記録している。ライスのボール奪取能力、ジョルジーニョのゲームコントロール能力が相乗効果を生むように発揮されており、これにはさしものリヴァプールも後手に回らざるを得なかった。 シーズン前半の数試合では、両者は違った形で共存しており、アンカーにジョルジーニョ、その前のインサイドハーフにライスという形だった。ジョルジーニョの視野の広いパスレンジとライスのキャリー能力が生きる形であり、これはこれで結果を出していたが、ライスがボールを受けるために頻繁に降りてしまう点がやや問題だった。やはりライスにはボールを狩らせたほうが強い。そして、適切にパスをさばけるジョルジーニョがそばにいることで、攻撃へのスイッチの切り替えはこれまでになくスムーズに行われていた。 試合後、この2人は揃って『Sky Sports』のインタビューを受けていたが、ライスは今試合での相棒となったジョルジーニョを褒めちぎっている。 「(中盤を落ち着かせることについて)彼はそれが一番上手いんだ。僕がアーセナルと契約する前から、彼と一緒にプレイする可能性を考えていた。以前対戦したこともあって、彼がどんなふうにゲームをコントロールするか、ボールを持ったときにどれだけ冷静であるか、彼がほかの多くのMFにはない資質を持っていることを知っていたんだ」 「(彼はあなたの憧れか?と聞かれて)ああ、もちろんさ。僕は若いけど、同じポジションでプレイしていると、彼は明らかに質の高い仕事をするとわかるよ。僕自身も学ぼうとしているし、何年にもわたって彼は優れたトッププレイヤーであったと思う」 ここ最近はアンカーにライス、その前にマルティン・ウーデゴーともう1人のインサイドハーフという形が定着していたが、ここにジョルジーニョを置くことは強豪相手に有効なブループリントとなったのではないか。シーズン後半、ライス&ジョルジーニョの中盤コンビは猛威を振るうことになるかもしれない。
構成/ザ・ワールド編集部