狭い「水槽」の中で育って…悪徳ブリーダーから救われた2匹の猫 愛あふれる新生活、虎太朗くんはがんも克服
「すももは、お父さん大好きっ子。隣を死守し、席を立つと鳴きながら追いかけます。虎太朗は動物病院の待合室で気に入っている看護師さんの声が聞こえると、キャリーケースから頭を出して探すんです」 【動画】抗がん剤治療を頑張る虎太朗くん 愛猫たちのかわいい瞬間を、そう話す飼い主・すみれさん。今の日常に目を細めるのは、すももちゃん(スコティッシュフォールド×マンチカン)と虎太朗くん(ノルウェージャンフォレストキャット×マンチカン)が乗り越えてきた壮絶な日々を知っているから。 実は2匹、狭い水槽で育てられた過去が。動物保護団体「この子のあした」にレスキューされ、伸び伸び過ごせる日常を手に入れたのです。
狭い水槽で育った2匹の保護猫と家族になった
すももちゃんとの出会いは、保護猫カフェ。当時、5匹の先代猫を見送った飼い主さんは久しぶりに夫婦で旅行。船旅のため、大阪府の泉大津を訪れました。 予定より早く到着したため、飼い主さんはひとりで近くにある保護猫カフェ「ねこんチ」へ。すると、店内に先代猫を彷彿とさせる子が。それこそが、すももちゃんでした。 飼い主さんは、すぐ旦那さんに連絡。人の手が届かない高所で退屈そうに過ごす姿が気になりました。 「すももは私にも他のお客さんにも塩対応だったのに、なぜか主人には好意的でした(笑)」 飼い主さんは、すももちゃんが悪徳ブリーダーのもとにいたことや水槽で暮らしながら子育てしていたことを知り、お迎えを決意。 「水槽で育ったことから、今後の足の状態や病気などが心配になったので、何かあった時、力になってあげたいと思ったんです」 その後、飼い主さんはすももちゃんを保護してくれた保護団体「この子のあした」のシェルターへ。成猫なのに2kgほどしかない小さなすももちゃんにパワーを授けたいと考えていたところ、大らかで生命力あふれる虎太朗くんを紹介され、お迎えを決意しました。 虎太朗くんも、水槽で育った子。すももちゃんと血のつながりはなく、5弟妹で保護されました。 遠方から来ていた飼い主さんはトライアル代わりに、「ねこんチ」で1カ月ほど2匹の相性を確認。その後、自宅へ迎え入れました。