ゲーム音楽史研究家、田中 “hally” 治久による書籍『ゲーム音楽はどこから来たのか』が発売
ゲーム音楽史研究家、田中 “hally” 治久によるによる積年の研究の集大成となる書籍『ゲーム音楽はどこから来たのか――ゲームサウンドの歴史と構造』が10月22日(金)に発売されました。 本書は、ゲーム音楽の歴史と本質を知るための最良の手引き。『コンピュータースペース』『ポン』『アメイジング・メイズ』『スペースインベーダー』『ラリーX』『ゼビウス』『ジャイラス』『デウス・エクス・マシーナ』『スーパーマリオブラザーズ』『ドラゴンクエスト』『ジーザス』『ファイナルファンタジー』『アクトレイザー』……ゲーム音楽を「ゲームサウンド」という大きな枠組みのなかに位置付け直すことで、その答えを探るものです。 本書「はじめに」には、「これまでゲーム音楽の構造研究は主として産業史・技術史の観点からなされてきたが、その大半は『ゲーム音楽はこんなにも進歩してきた』という進歩主義史観に貫かれたもので、零れ落ちるものが無数にあった。クラシック、ロック、ジャズ……どんなジャンルでもそうだが、音楽史には必ず同時代の社会や文化との関わりが示されるものだ。しかし進歩主義史観はどうしてもそこをすっ飛ばしてしまう。だから本書はゲーム音楽に込められた価値と信念の系譜に目を向けるのだ。これを明らかにしておかないと、ゲーム音楽の歴史は永遠に機能論と印象論の牢獄に閉じ込められたままになるだろう」「最終的に提示するゲームサウンドの構造モデルは、『ゲーム音楽の本質はどこにあるのか』という問いに対する、現時点で最良の解答になっているはずである」と綴られています。