お寺でブラジル武術 富山の万行寺で異文化理解イベント、雅楽の音色も楽しむ
雅楽とブラジルの伝統的武術であるカポエイラを楽しむイベント「お寺de雅楽 カポエイラ」が23日、富山市二松(大沢野)の万行寺で開かれた。地域住民らがカポエイラの体験を通して異文化に理解を深め、雅楽の音色を楽しんだ。 万行寺の若院で、県内の僧侶でつくる雅楽グループ「富山妙響(みょうこう)会」メンバーの吉田智章さんと、富山市大沢野地域を拠点にカポエイラの教室を開いている「アラベデ富山」の高木祥伍代表に親交があったことから初めて企画した。 カポエイラは武術に音楽、ダンスの要素を加えたもので、演奏に合わせてアクロバティックで滑らかな動きを繰り出す。師範代として世界各国で活動しているアジャエ・サンターナ・ダマセーノさん(33)=ブラジル=が講師を務めた。 アジャエさんはカポエイラのルーツのほか、演奏に使う楽器などについて説明し、組手を披露。基本動作の体験もあり、参加者は軽快にステップを踏んだ。
富山妙響会の演奏もあり、参加者が雅楽の優美な音色に聴き入った。同市二松(大沢野)の瀬川紀美子さん(70)は「カポエイラのルーツなどを知り、日本と通じるところもあると感じた」と話した。アジャエさんは「伝統や知識を共有でき、素晴らしい日になった」と語った。