不動産会社の経営者が教える! 収納スペースでわかる「選んではいけないNG物件」
物件探しの際、知っておくと助かるトピックをご紹介。『持ち家女子はじめます』(飛鳥新社)の著者でもあり、5000人超の女性たちの「幸せになれる家選び」をサポートしてきた「ことり不動産」代表の石岡茜さんに、収納スペースでわかる「選んではいけないNG物件」について教えてもらいました。参考にして物件選びにお役立てください! 【画像】不動産会社の経営者が教える、収納スペースでわかる「選んではいけないNG物件」まとめはコチラ
NG1 「収納率」が適切ではない物件
収納率とは、一戸建て住宅の総床面積に対する収納部分(クローゼットや押し入れなど、床から天井まで高さのあるスペースのこと)の面積比率のこと。 マンションの場合は、建物の専有面積に対する収納部分の割合について表す数字です。 一般的に、一戸建て住宅は13~15%、マンションは8~10%程度の収納率が適切だと言われています。たとえば専有面積75㎡のマンションなら、6~7.5㎡(約3~4.5畳)程度ということになります。 収納率が低すぎるとものがあふれて部屋が散らかる原因となる一方、収納率が高すぎる物件はその分、居住スペースが削られて狭くなっているというデメリットがあります。 つまり収納率は、広すぎたり狭すぎたりしない適切な収納スペースがある物件かどうかの目安のひとつとなるのです。 候補の物件がある方は収納率について頭に入れつつ、間取り図を見て計算したり、内見時に収納スペースの採寸をしたりして確認しておいてください。
NG2 吊るす収納ができない押し入れ
築年数が古い物件では、メインの収納スペースが押し入れのみというところがかなり多いです。 押し入れは奥行きがあり、上下段に分かれていることから布団やシーズンオフのグッズなどを箱や袋に入れて収納しておくのに便利です。 その一方で、「奥側に何をしまったかわかりづらく、取り出しにくい」「パイプハンガーが付いていないので洋服が吊るして収納できない」といった不満の声を聞くことも多いです。 とくに、コートやスーツ、ワンピースなど丈の長い洋服や、畳むとシワになりやすい衣類を収納するときに不便です。 つっぱり棒で「即席クローゼット」を造ったり、別途、ハンガーラックなどを購入して収納スペースを増やしたりすることも可能ですが、「押し入れ内の強度が不安」「家具を置くと部屋が狭くなってしまう」といったデメリットも生じてしまいます。 押し入れしかない物件を購入する場合は、業者に依頼し、クローゼットにリフォームするのがおすすめです。 ふすまを扉に交換し、棚を撤去してハンガーパイプを取り付けるという工事が一般的ですが、もしスペースがあるようなら拡張してウォークインクローゼットにすることも可能。 工事費用も7~20万円程度とそれほど高額ではないので、検討してみてもいいかもしれません。