強行軍で米ツアー切符を目指す原英莉花 Vなら“最短ルート”「そういう形になったらベスト」
<TOTOジャパンクラシック 事前情報◇29日◇瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72> 小祝さくらは“高級便器”にうっとり?【写真】 強行日程も気力は充実している。来季の米国女子ツアーの出場権をかけた2次予選会を18位で通過した原英莉花は、インの9ホールをチェックした。ハリケーンの影響で1週間遅れの開催となったフロリダ州での予選会から日本に戻ってきたのは前日28日午後。関西空港からそのままコースのある滋賀に入った。 「ホッとしました。気持ちで突破できました」。昨年の2次予選会は3日目にマーカーだった同伴競技者が書いた誤ったスコアに気がつかずに、そのまま提出。本来はボギーで『5』とすべきところが『4』となり、過少申告で失格となった。「海外の人の“4”って独特な書き方ですよね。今度はしっかり確認しました。アテストが終わっても、なかなか緊張がほどけませんでしたけど」。今回は入念にチェック。初日は72位と出遅れたが、2日目は33位、3日目は25位としり上がりに調子を上げての上位通過に、昨年の苦い経験も笑顔で話せるようになった。 最終予選会は12月5日から5日間、米アラバマ州のマグノリア・グローブGCで行われる。念願の米ツアー挑戦はここからが本番だが、目指すは最短ルート。「今週、勝てば向こうの試合に出られる。調子はあまり良くないけど、できるだけいい位置で争って、そういう形(優勝)になったらベストですね」。今週は日米ツアー共催で、国内唯一の米女子ツアー。優勝すれば、晴れて米ツアーメンバーになることができる。 「体がちょっとフワフワして、足の感覚もなんだかちょっと違う。でも、大丈夫。時差ボケも意外とないです。どこにいても、寝て、ご飯を食べて、ゴルフをしているだけ。暗くなったら寝て、明るくなったら起きる。特に気にしていません」 いつでも、どこでも、やるべきことをやるだけー。細かいことは気にしないのが英莉花の哲学。今週もそこは不変だ。来週は主催者推薦でハワイで開催される「ロッテ選手権」に出場。2週連続で米国行きの切符取りにチャレンジする。「しっかり調子を上げていきたい」と冷静に最終予選会を見据えながらも、¨一発回答¨も目指す。 初日はメジャー2勝のミンジ・リー(オーストラリア)と同組。世界を目指す25歳には願ってもない相手とのラウンドが実現した。(文・臼杵孝志)