韓国・大学入試まで50日、予備校街に漂う冷たい緊張感のわけ
【09月29日 KOREA WAVE】韓国の昨年の大学修学能力試験で、地方の医大に合格した学生たちが、再びソウルの医大を目指して大峙洞(テチドン)に戻ってきているようだ。 2025学年度の大学修学能力試験を50日後に控えた9月25日、ソウル・江南の大峙洞にある予備校街には、温度計では測れない冷たい緊張感が漂っていた。 今回は▽医大の定員増加による受験生の増加▽「キラー問題(難問)排除」の発表後に実施される2回目の試験――ということの影響もあるだろう。 大峙十字路付近で10年以上運営しているC学舎の経営者は「再挑戦する学生たちは長い闘いをしてきた経験があるため、ある程度の安定感はあるが、今年の雰囲気は昨年と比べて浮ついている感じがする。医大の定員増加も揺れ動いており、試験の難易度も予測がつかないため、みんな不安を抱えている」と話した。 受験生たちが大峙洞の学舎に入った時期も昨年より遅かったという。通常は学期初めの3月の模試が実施される時期に入居の問い合わせが入るが、今年は医大の定員増加が確定した6月以降に多くの学生が入居を開始したという。 C学舎の経営者は「昨年、地方の医大に合格した学生たちも、授業をほとんど受けていないため、再びソウルの医大を目指しているようだ」と語った。 受験生たちは混乱していると口を揃える。 大学に通いながら今年3回目の修学能力試験に挑む「半修生」のカンさん(20)は「大学受験の願書受付期間中にコンサルティングを受けたが、医大の定員増加がいつ撤回されるか分からないため、今年がチャンスだと言われた。長く勉強してきたため、緊張はあまりしないが、混乱しているのは確かだ」と話した。 今回の修学能力試験で、カンさんのように再受験する「N修生(再挑戦受験生)」は、21年ぶりに最大規模となる。韓国教育課程評価院によると、修学能力試験に出願した総人数は52万2670人で、昨年より1万8082人増加した。N修生は卒業生16万1784人と、検定試験出身者などを含めた約2万109人を合わせると、18万1893人に達する。 9月の模擬試験に出願したN修生も過去2番目に多かった。総受験者数は48万8292人で、そのうち高校生ではない卒業生などの受験者は10万6559人で、全体の21.8%を占めた。昨年より0.1ポイント低いものの、過去2番目に高い割合だ。 こうした状況の中で、受験生たちは最後まで気を引き締めている様子がうかがえた。大手予備校が立ち並ぶ交差点でも、昼食時を除けば、予備校の外を歩く学生の姿はほとんど見られなかった。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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