元自衛隊パイロットが視力低下で第二の人生!ドローンで防災に取り組む!鹿児島・鹿屋市
鹿児島テレビ
今回は空から安全を守る、元自衛隊パイロットの挑戦を紹介します。 男性は、視力の低下が原因でパイロットの道を閉ざされてしまいましたが、第二の人生で選んだのがドローンパイロット。 最新鋭のドローンで防災に取り組んでいます。 私の手のひらに、向かって飛んでくる小さなドローン。 鹿屋支局・吉留李奈リポーター 「すごい。すっぽりと私の手のひらに」 高度な技術を披露してくれたのは浜洲充哉(37)さんです。 浜洲さんは、2023年1月、ドローンに特化した合同会社シスルナベースを鹿児島県鹿屋市の中学校跡地に立ち上げました。 畑の農薬散布から政治家の後援会活動まで、ドローンを使って幅広い事業を展開しています。 実は浜洲さん、会社を設立する直前まで、海上自衛隊の哨戒ヘリコプターのパイロットをしていましたが、その仕事を諦めざるを得なくなりました。 原因は、視力の低下です。 ドローンパイロット 浜洲充哉さん 「適正の基準値を下回っている。なので航空身体検査は不合格。パイロットとして飛ぶことができない」 普通なら何ら支障がなくとも、より厳しい身体能力が求められるパイロットの世界。 浜洲さん 「夢だったパイロットになれたので、燃え尽き症候群ではないけれど、他の仕事も頑張ってやったが『これ、やりたい仕事なのかな』と考えて」 空を飛ぶことを諦め切れなかった浜洲さんが選んだ相棒が、パイロット時代にイメージトレーニングで使っていたドローンでした。 この日、浜洲さんの会社に集まっていたのは、自治体や建設関係者たち。 福岡のドローン販売会社の担当者を招いて、災害用ドローンのデモンストレーションが行われていました。 浜洲さんが準備しているのは、かなり大きなドローン。 全長3メートル重さ95kgほどあるそうです。 取り付けられた箱の中に物資を入れ、運ぶことができます。 浜洲さん 「実際に地震などで孤立した地域に、ドローンで誰も行けない所に、食料や薬、水を運べるような活用をしている」 今、浜洲さんが最も力をいれているのが災害時のドローンの活用です。 将来は、このドローンで、ペットの救出も考えています。 浜洲さん 「最初はぬいぐるみなどで実証していこうかな。警察、消防もペットも一緒に救ってあげたいけれど人命が優先」 浜洲さんのアツイ思いと高い技術ー。 参加者 「元パイロットで人望が厚いので、頑張って欲しい」 ドローン販売会社の担当者 「ドローンだけしか使ったことがない私たちからすると、(パイロットだった浜洲さんは)一つ次元が上の存在」 実際、すでに浜洲さんは災害現場でも活動しています。 8月に日向灘沖で発生した地震で被害を受けた串良平和アリーナ。 鹿屋市と災害協定を結んでいる浜洲さんが、ドローンを飛ばし、天井の被害の状況を確認しました。 また、ドローン操縦の国家資格を持った仲間と一緒に「日本ドローンレスキュー災害支援協会」を立ち上げ、代表理事に就任しました。 これから本格的に仲間を増やして、災害現場でのドローン活用を広げていきます。 浜洲さん 「我々が一から教育していくので、興味のある人はぜひ入会してほしい」 パイロットの道は絶たれましたが、浜洲さんはドローンと共に再び「空」から安全・安心を守ります。 日本ドローンレスキュー災害支援協会では、一緒に活動する仲間を募集しています。 インターネットで検索して見て下さい。
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