田辺誠一「MEN’S NON-NO」時代を振り返る「当時、モデルから役者という道は、限りなくゼロに近かった」
「テレ東プラス」は、18歳で芸能界入りし、去年54歳を迎えた俳優・田辺誠一をインタビュー! モデル時代の貴重なエピソードから監督業に対する思いまで…熱いトークをお届けする。 【動画】初回から泣けた…田辺誠一主演ドラマ「ハコビヤ」
がむしゃらに頑張らないと、俳優として認めてもらえない時代でした
――18歳で『MEN’S NON-NO』のモデルになり、23歳で役者を始めた田辺さん。改めてデビュー当時を振り返ると、どんな思いがありますか。 「今思うと、当時は何も考えていなかったような気がします。役者を始めたけど、演技というものがよくわかっていませんでしたし、どんな作品に出演したいというビジョンもなかった。わからないことが多かったので、今の若い俳優さんを見ると、“みんなすごいな”と思います」 ――田辺さんのように、「MEN’S NON-NO」のモデルを経て活躍している俳優さんは、数多くいらっしゃいます。当時のモデル仲間と交流する機会はあるのでしょうか。 「俳優をしている皆さんとは、仕事の現場でたまに会いますし、10~20代前半まで、モデルとしてずっと一緒にやってきたので、仲間意識はあります。いざ自分の道を選ぶ歳になると、就職する仲間もいたし、ミュージシャンになった人も。当時、モデルから役者という道は、限りなくゼロに近かったんですけど、ちょうど先輩の阿部寛さんが役者になり、“そんな道があるんだ”と思ったことをよく覚えています。がむしゃらに頑張らないと、俳優として認めてもらえない時代でした。 モデル出身の俳優はルックスに気を取られているとか、劇団出身の俳優の方がしっかりしているとか、そんな風当たりも強かった。 阿部さんもそうですし、大沢たかおくんや反町隆史くん、竹野内豊くん…みんな風当たりが強い中で何かを証明するために頑張ってきたんだと思います。世代は違いますが、坂口健太郎くん、成田凌くん、宮沢氷魚くんとか、彼らも新しい時代を切り開こうとしている。素晴らしい後輩たちが出てきたことで、僕たちも、あの時、頑張ってきて良かったなと思えますし、この熱量がその次の世代にも伝わると嬉しいなと思います」 ――今は俳優を目標に、「MEN’S NON-NO」モデルを目指す方もいます。 「話を聞くと、そういう道もあるんだなと思います。僕らは何も考えていなかったけどね(笑)。若い子たちはビジョンもしっかりしているし、すごいですよ」