青森県内3市場のリンゴ初市、好スタート 果物全般で品薄感、高値傾向続く
青森県弘前市の弘果弘前中央青果、板柳町の津軽りんご市場、五所川原市の五所川原中央青果で5日朝、2025年のリンゴ初市が行われた。大雪の影響で上場数は前年比4~5割減となったものの果物全般の品薄感により引き合いが強く、昨年に引き続き高値傾向で推移。青森リンゴ植栽150周年の節目の年に、好スタートを切った。 ▼弘果弘前中央青果 弘前市の弘果弘前中央青果には前年の約半分の7150箱(20キロ原箱)が上場された。 サンふじの上物は高値1万6200円(前年比横ばい)、中値9720円(同)、安値8640円(同14.3%高)となった。高値は記録が残る中で最高の22、24年と並ぶ価格。大雪の影響で入荷数が少なかったものの、他県産の不調により青森県産の引き合いが強く、高値傾向を維持している。贈答需要が高まる中華圏の春節(旧正月)に向けた出荷はピークを過ぎ、今後は国内販売が主力となる。 會田一男専務は「昨年に引き続き好調な滑り出しとなり一安心。これを維持するため品質管理を徹底していく」と語った。 ▼津軽りんご市場 板柳町の津軽りんご市場には買参人約70人と生産者ら約450人が集まった。サンふじを中心に前年比51.4%減の2853箱(20キロ原箱)が上場された。 サンふじ上物が高値1万7280円(前年比6.7%高)、中値9720円(同)、安値8640円(同14.3%高)。高値と安値は、1994年の同市場開設以降で最高値を記録し、中値は最高値だった2022年と並んだ。 齋藤彰寿取締役部長は「生産者の手持ちが少なく、年末年始の大雪で持ち込みが少なくなったものの、取引は好調だった。今後も順調な取引を期待したい」と語った。 ▼五所川原中央青果 五所川原市の五所川原中央青果の初競りには、買い受け人など約100人が集まった。大雪の影響などで入荷量は前年より4割ほど少ない582箱(20キロ原箱)だったが、主力品種であるサンふじの上物は、高値1万6200円(前年比25%高)、中値9180円(同6%高)、安値8640円(同14%高)。買い気活発で相場は堅調だった。 三橋敏文常務取締役は「昨年の結実不良などの影響で数量そのものが少ないのと、競合する果物が品薄なため、引き合いが強い。初売りとしては良い値段となった」と話した。