「紙」の保険証の新規発行廃止も、相次ぐトラブル、進まぬマイナ保険証への移行
午後の診療開始時刻を迎えましたが、マイナ保険証の専用機械を操作する患者の姿はほとんどありません。 城北病院城北診療所 市村真紀子 事務次長 「外来の方は大体7千人くらい延べ患者がいるがマイナの利用は大体まだ160件くらい」 患者 「マイナンバー作ってはいるけどどこで使うものなのかわかってない」「持つメリットない面倒やし紙のままずっと行く、確認カード(資格確認書)が出るから」 なぜ、思うように利用が進まないのか。 その背景の一つにあるのが、全国各地で相次ぐマイナ保険証のトラブルです。 ■文字化け、接続エラーなどトラブルも 全国の医師などおよそ10万人が所属する「全国保険医団体連合会」が、8月に行ったアンケート調査では、回答した医療機関のおよそ7割がマイナ保険証をめぐる何らかのトラブルや不具合があったと回答しました。 このうち最も多かったのは「文字化け」で66.9%、このほかカードリーダーの接続エラーや、資格情報が「無効」と表示されたりするトラブルが多かったということです。 患者の命を預かる医療現場からは、懸念の声も上がっています。 城北病院城北診療所 市村真紀子 事務次長 「インフルエンザとかコロナとか40度以上の熱があっても、やっとの思いで来た患者が受付に来た時にそうした操作が必要になる。やっぱりじゃあ今までの保険証出すわっていう方が圧倒的に大多数ですし…」 ■操作に慣れてしまえば、待ち時間を最小限にできるメリットも 一方、操作に慣れてしまえば、患者にとっては待ち時間を最小限にできるメリットも。 城北病院城北診療所 市村真紀子 事務長 「(マイナを)使われたい方が操作に慣れてもらうことでもちろん丁寧な対応はしていきたいが、現行保険証を使いたい人も使い続けられるような両輪の制度というのが一番理想的ではないかと」 マイナンバーカードを持っていて保険証への利用登録を済ませている人は、マイナ保険証として使えます。 一方、カードは持っているけど利用登録をしていない人や、そもそもマイナンバーを持っていない人については、加盟する保険組合や自治体などから「資格確認書」と呼ばれるカードが順次、対象者に郵送されます。これが健康保険証の代わりとなり、最長5年使用できます。
北陸放送