24万株さんのプロフィール

　【新NISA】「割安株」投資で資産2.4億円を実現した個人投資家の投資手法を公開！　 ”低PBR”の割安株を意識して選ぶスタイルに変更！ ●成長株への集中投資で3億円の含み益を達成するも、急落で1億円割れ！　 その経験を活かして「低PBR株」に注目し、見事復活！　 　株式投資歴14年のサラリーマン投資家・24万株さんの現在の総資産は2.4億円。だが実は、これが最高資産額ではない。12年前には、一度3億円に手が届いたこともあったのだ。 　ガジェット好きの24万株さんが本格的に投資を始めたのは2010年。元手300万円で米国株のアップル(AAPL)を買うところからスタートした。2012年からは、格安スマホや格安SIMを提供する通信会社(MVNO)の日本通信(9424)の事業内容が気に入って、購入開始。2014年2月までに平均購入単価64円で24万株も買い集めた。 　その後、日本通信の株価は急騰して2014年7月に1268円を付け、総資産は一時3億円超えに。「4億円まで行けるかも」と喜んだのもつかの間、2014年の年末に株価が急落。あまりの勢いに売り時を逃し、2015年に資産は1億円を割り込んでしまった。 　このように、初期の24万株さんの投資スタイルは成長株への集中投資。当時は「株価指標などは特に意識せず選んでいました」と話す。 　だが、日本通信の苦い経験から、その後は株価が下がりにくい”低PBR”の割安株を意識して選ぶスタイルに変更。すると、資産が減りにくくなっていった。 　たとえば、2016年に当時の業界の中では低いPBR1倍台のインターネットイニシアティブ(3774)を買い始め、2020年にIT関連株が急騰したタイミングで売却。最終的に約2500万円の利益をゲットしている。 　また、2015年以降に長期投資でインカムを重視するスタイルに変わってからは、コロナ禍で利回り4～6％以上の“異常な高配当株”と化していた銀行株に目をつけ、購入を開始。このときは、すべてPBR1倍割れの水準で買っている。 　値上がり狙いで成長株を買うときも、インカム狙いで高配当株や優待株を買うときも、徹底したのは低PBRであること。結果、24万株さんの資産は2016年を底に反転。2019年に1億円を回復、2023年には2億円を突破し、右肩上がりを続けている。 ●「低PBR×自社株買い×高配当」の条件を満たす株を狙う！　 今は分散投資を徹底しており、長期保有で配当は年間500万円も！　 　現在、24万株さんの銘柄選びの方法はいくつかあるが、メインで狙うのは「低PBR×自社株買い×高配当の3つの条件が揃っている株」だという。 　その一例が下の図の川崎汽船(9107)だ。 　24万株さんは、2023年6月に川崎汽船を購入。このとき、株価はコロナ禍時点の20倍程度になっていたにもかかわらず、PBRはコロナ禍時のときより低かった。 　「株価を見ると上がりすぎと思われるかもしれませんが、PBRマニアの私は株価は見ません。当時、PBR0.6倍程度。しかも配当利回りは6.4％で、決算説明資料には自社株買いに意欲的な姿勢が見られ、3拍子揃っていたので買いました」(24万株さん) 　その後、思惑どおり株価が急騰。2024年1月末時点では、約400万円の含み益が出ているという。 　なお、以前は少数の銘柄に集中投資していた24万株さんだが、今は分散投資を徹底し、割安な高配当株でインカムを増やすスタイルにシフト。2024年2月初旬の時点で約110銘柄保有、2023年の年間配当額は約500万円だという。今は企業が株主還元を強化しているため、当面はこのスタイルで分散投資していく予定だ。 　24万株さんの投資方針は、銘柄は持ちっぱなしで、ゆっくり上昇を待つというもの。そのためにも銘柄研究には熱心だ。IR情報は、決算時の資料はもちろん、株主通信までしっかり読む。経営者が業績を説明する動画も、くまなくチェックする。 　「動画を見ると、経営者の本気度がわかります。定性的な部分も重視しますよ」(24万株さん) 　単純にPBRや配当利回りの数値だけで判断しているのではなく、銘柄研究を重ねる24万株さん。総資産3億円を回復する日も近そうだ。