橋本愛「すごく丁寧に作った映画。細部に宿ったところまで見ていただければ」
映画『熱のあとに』舞台挨拶
現在、東京・有楽町で開催中の「第24回東京フィルメックス」のコンペティション部門作品『熱のあとに』の舞台挨拶が11月23日、有楽町朝日ホールで開催された。 同作は東京藝術大学大学院修了制作『小さな声で囁いて』がマルセイユ国際映画祭や全州国際映画祭に出品され、注目を集めた新鋭・山本英監督の長編第2作。 この日は出演者の橋本愛、仲野太賀、木竜麻生、そして山本監督が登壇した。 主役の沙苗を演じた橋本は「すごく思い入れの強い作品で、とても素敵な現場の日々と、そしてとても素敵な作品が出来上がったことに感無量です。こうやって皆さんに見ていただくことができて、うれしく思っています」、その夫・健太を演じる仲野は「本当に橋本さんが言ったように、今回、本当に撮影が楽しくて。少数精鋭で力を合わせて心を込めて作った映画なので、今日という日を迎えることができてとてもうれしいと同時にフィルメックスは大の映画好きの人たちばかりだと思うので、それはそれで緊張するなと思いつつも、最後まで楽しんでもらえれば」、2人の結婚生活の歯車を狂わせる謎めいた女性・足立を演じる木竜は「本当に濃密な時間を過ごした作品が皆さんの前で上映できることをうれしく思います」、山本監督は「3年前からずっと向き合い続けてきた『熱のあとに』という作品をこうして皆さんの前で上映できることをうれしく思っています。素晴らしいキャストの皆さんと素晴らしいスタッフの皆さんのおかげでできた映画だと思っておりますので、この映画をどういうふうに受け取っていただけるのか楽しみというか、感無量の状態です」とそれどれ挨拶した。
作品について橋本が「私は先日、釜山国際映画祭に行かせていただき、海外でもお客さんの反応をじかに触れたんですが、この映画の最後の最後まで、深いところまでじっくり見ていただいていた。1回だけではなく2度も見てくださったり、Q&Aをさせていただいた時もすごい深い質問というか、“そんなところまで見てくれたんだ”って思い、それが本当にうれしくて。1回だけでは消化しきれない方もいらっしゃるかもしれないんですが、時間がない中で、許される限りすごく丁寧に作った映画なんですよ。なので細部に宿ったところまで、皆さんに見ていただければいいなと思っています。一つのテーマが『愛』。愛の形だったり、愛とは何かというのがあると思うんですが、この3人の持つ愛の形もそれぞれ違っていて、皆さんの知っている愛の形だったり、質感だったり色だったりもそれぞれ全く異なると思うので、そういった自分自身を見つめる時間にもなるんじゃないのかなと思っています」と語ると仲野は「今、愛が言ったことがすべてです(笑)」同調。