万葉集で詠まれた龍田古道の景観取り戻そう 清掃活動費用ふるさと納税活用CFで寄付募る
日本遺産「もう、すべらせない!!~龍田古道の心臓部『亀の瀬』を越えてゆけ~」(奈良県三郷町、大阪府柏原市)の中心的遺産の龍田古道と大和川の景観を取り戻し、後世に残そうと、同町は、ふるさと納税の仕組みを活用したクラウドファンディング(CF)で寄付金を募っている。27日までで、目標額は100万円。町の担当者は「ボランティアで行われている清掃作業の道具購入などに使いたい」としている。 ふるさと納税サイト大手「さとふる」と協力して実施。ふるさと納税の仕組みを活用したCFは近年注目されており、具体的な使途を示して寄付金を集める。 龍田古道は大和川沿いの道で古代には、奈良の都と大阪を結び、万葉集でもこの地に関係する歌が詠まれた。だが、支流から流れてくるごみが木に固着するなどし、地域住民を含むボランティアが月1回、清掃活動に取り組んでいる。 町は、今回集めた寄付金を清掃活動に用いる草刈り機などの道具購入に充てるほか、古道の案内板設置や遊歩道の整備なども実施したいとしている。 町ものづくり振興課の担当者は「CFは今回だけでなく、今後も実施し、万葉集で詠まれた美しい景観に近づけたい」と話す。さらに、ごみは奈良盆地の大和川支流から流れていることから、「県内のほかの自治体に呼びかけて一緒に保全活動に取り組みたい」としている。 事業名は「日本遺産『もう、すべらせない!!』龍田古道整備プロジェクト」で、「さとふる」のサイトから寄付できる。返礼品もある。