混乱のジョージア、決戦のモルドバ─「欧州かロシアか」の分け目となる選挙
EUのほころび
ロシアの影響力に危機感を抱くEUも一枚岩とはいかないようだ。米国やEUの本部が、透明性が保証されるまでジョージアの選挙結果を認めない方針を表明するなか、EU内の非主流派の急先鋒で、ロシアと関係が深いハンガリーのオルバン・ビクトル首相は、いち早くジョージアを訪問した。 欧州メディア「ユーロニュース」によると、オルバンはコバヒゼ首相の勝利を認め、議会選挙を「自由かつ民主的」と称賛し、同国が「第二のウクライナ」になっていないと評価したという。 一方、ドイツを中心とするEU加盟国13ヵ国は共同書簡を発し、オルバンのジョージア訪問と「自由で公正な選挙に関する国際規範のあらゆる違反」を非難した。 「我々はオルバン首相の時期尚早なジョージア訪問を批判する。彼はEUを代表して発言していない」と書簡には記されている。 2国の新規加盟交渉に暗雲が立ち込めていることに加え、EU内で団結にほころびが起こっていることも、EU本部の頭痛の種になっているようだ。
COURRiER Japon