お肉やプロテインでお腹がゆるくなるのはなぜ?それ、たんぱく質不足かも
「ダイエットのために糖質制限をしよう」「筋肉強化のためにたんぱく質を摂ろう」などと目的をもって食事を見直すことは、もちろん大切で有意義なこと。 しかし、ちょっとした誤解や思い込みのせいで、せっかく摂った栄養を活かしきれていない、または逆効果になっているというのでは、もったいないですよね。 今回は健康ブームの誤解や勘違いを正解へと導くヒントを『9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方』(青春出版社)よりご紹介します。
摂取した栄養を自分のモノにするには?
ジムに通ったりランニングの習慣を持つビジネスパーソンが、一番気になる栄養素が「たんぱく質」ではないでしょうか。 たんぱく質は「炭水化物(糖質」「脂質」とともに体を動かすエネルギー源となる三大栄養素に数えられ、血液や筋肉、臓器など、体を構成するためには欠かせない栄養素です。 しかし「プロテインさえ飲んでおけばたんぱく質はバッチリ」「卵と納豆、鶏むね肉を毎日食べ続ければやせられる」と思い込んでいる人も少なくないようです。 「たんぱく質ブーム」に警鐘を鳴らし、「そんな風潮に危機感を抱いている」とするのは、本書の著者である管理栄養士の金津里佳さん。 たんぱく質はもちろん、すべての栄養において大切なのは「おいしく」「たっぷり」食べられること。つまり必要な栄養がしっかり吸収できる体のことです。 「おいしく」「たっぷり」食べられない身体のまま、無理に肉や魚を食べても、たんぱく質は吸収できません。それどころか、お腹を壊しやすい、疲れやすい、気力がわかない、よく眠れないといったさまざまな不調が出てきてしいまいます。 (『9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方』3ページ) 金津さんが日々指導しているのは、摂取した栄養を自分のモノにする方法。いったいどのようなものでしょうか。
まずは、自分に最適なたんぱく質量を知ることから
摂取した栄養をきちんと自分のモノにする。そのためには、まず自分の体にたんぱく質が足りているのかをチェックすることが大切です。 1. お肉を食べてお腹がゆるくなる人は? たんぱく質を摂取するために、お肉を食べるようにしている。それなのに、お肉をたくさん食べると、翌日の朝にお腹がゆるくなるなんてことはありませんか? そんな人は「たんぱく質不足」の可能性が高いのだそうです。一生懸命、たんぱく質を食べているのにたんぱく質不足って、ちょっと納得がいきませんね。 たんぱく質を消化吸収するには体内に十分なたんぱく質が必要であり、そうでない人が無理にたんぱく質を食べても、ちゃんと消化吸収できずにお腹の調子を崩してしまうことになるのです。 (『9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方』23ページ) そうなると「自分はお肉が合わない体質なのかも」と思い込んだりして摂取を控えてしまう傾向に。 しかし、体内にたんぱく質がなければたんぱく質の消化に使われる消化酵素や胆汁酸がつくられなくなり、せっかく食べたたんぱく質がちゃんと消化・吸収されなくなるといった「負のスパイラル」に陥ってしまうのだそうです。 たんぱく質を肉だけで摂ろうとせず、魚や卵、大豆製品などでバランス良く摂取することが大切。そのたんぱく質を原料として消化酵素や胆汁酸がつくられるようになれば、お肉もおいしく食べられるようになるでしょう。 2. プロテインはお腹の不調の原因にもなる 料理はしないし、少食だからといって「たんぱく質はプロテインで摂る」と決めてしまっていませんか? プロテインでお腹がゆるくなったり張ったりするという人は、先ほど紹介した「お肉を食べるとお腹がゆるくなる」のと同じ状態。 たんぱく質不足がある人がプロテインを飲むと、きちんと消化酵素が働かず、消化不良を起こしてしまいます。こうなると、たんぱく質を補いたくてプロテインを飲んでいるのに、たんぱく質が補給できないだけでなく、身体に負荷がかかってしまいます。 (『9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方』33ページ) そのような人が心がけたいのは、やはりできるだけ食品からたんぱく質を摂ること。本書には、たんぱく質が豊富な食品と食べ方の注意点が載っていますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。 3. 「気持ちよくお腹いっぱい」が必要な量 金津さんは、「たんぱく質を1日何gは必ず摂りましょう」という一律な提案はしていません。なぜなら、たんぱく質の摂取量は、同じ人でもタイミングや体調によって変わるからだそうです。 摂取の1つの目安は「1食150g程度の肉を、胃もたれせず、気持ちよく食べられるかどうか」。 無理してたんぱく質の量を増やそうとすれば、体調も悪くなりますし、いつまでたってもたんぱく質を消化吸収できる身体にはなりません。何より、不快なので続けられないでしょう。焦らず、少しずつたんぱく質の量を増やしていきましょう。 (『9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方158ページ) 「たんぱく質は摂れば摂るほどいい」「1つの食材やプロテインで摂ればいい」といった思い込みを一度リセットして、自分のたんぱく質摂取量は足りているのか、たんぱく質不足の体なのかを、まずはしっかりチェックしてみてください。 >>Kindle unlimited、99円で2カ月読み放題キャンペーン中! source: 青春出版社
ライフハッカー・ジャパン編集部