EVのアルピーヌA290が極寒のスウェーデンで最終テストを実施、正式発表は2024年6月に
運動性能重視のワイドトレッドを採用した
2024年2月19日（現地時間）、仏スポーツカーブランドのアルピーヌは、100％電動のホットハッチバック「アルピーヌA290」を今年6月に発表することを明らかにした。あわせて量産モデルのインテリア写真や、北極圏に近いスウェーデンのラップランドで実施されている量産プロトタイプによる最終確認テストの模様も初めて公開した。 【写真】アルピーヌA290の最終テストをもっと見る 100％電動車ブランドへのシフトを象徴する「A290」は、これまでにもコンセプトモデルの展示やミシュランとのコラボレーションによる専用タイヤの開発ストーリーを発表するなど積極的なプロモーションが行われてきた。 もっとも、スペックに関してはごく限定的にしか明らかにされておらず、またコンセプトモデルからは市販車のインテリアの様子は伺い知れなかった。今回の発表では、正式な発表時期を始め、ボディサイズ、一部ではあるが量産車のインテリア画像も含まれており、100％電動ユーロホットハッチの登場が間近に迫っていることを窺わせる。 まずは今回明らかにされたボディサイズを中心に、現在まで判明しているスペックを整理しておく。 ・全長×全幅×全高：3990×1820×1520mm ・ホイールベース：2530mm ・プラットフォーム：AmpR Small（旧CMF-B） ・駆動方式：前輪駆動 ・駆動モーター出力：200kW（約273ps） ・タイヤサイズ：225／40R19 ・乗車定員：5名 駆動方式やモーター出力は非公式な数値だが、アルピーヌ関係者のコメントから、シングルモーターの前輪駆動となることは間違いない。モーターはルノーメガーヌE-TECHに搭載されている160kW（約218ps）／300Nm版をベースにさらに出力を上げたものが搭載される。
コンセプトは異なるがGRヤリスとほぼ同じサイズ感
ボディサイズは全長3990×全幅1820×全高1520mm、ホイールベースは2530mm。 2023年5月に公開されたコンセプトカー“A290_β（ベータ）”より、全長は60mm短く、全幅は30mm狭まり、全高は40mm高くなる。 ボディ骨格は間もなく発表されるルノーの新型サンクと共用されるが、それでも1800mmを超える全幅は何より走行性能を重視したワイドトレッドを採用した結果だ。 ちなみに開発コンセプトはまったく異なるが、見た目のサイズ感はトヨタのGRヤリスにかなり近い。両車の開発コンセプトはまったく異なるが、GRヤリスは全長3995×全幅1805×全高1455mm、ホイールベースは2560mm。4輪駆動の1.6L直3ターボ＋4WDで、3ドアの4人乗りだ。 対してA290は前輪モーター駆動で5ドアの5人乗りである。リアシートの使い勝手では後者に分があるだろう。また、A290は軽量化にも力が注がれていると伝わっているが、バッテリー搭載によって車重はどのくらいになるのか気になるところではある。
