超幅狭トラクターで土寄せ 作業の省力化に 除草しながら走行/兵庫・丹波市
丹波黒枝豆の無農薬有機栽培に取り組む兵庫県丹波市青垣町西芦田の生産者が、作業の省力化につなげようと、後輪の外幅77センチの超幅狭仕様のトラクターを使った土寄せを試した。草が生えた谷部分を走行し、土を爪でかいて除草しつつ、進行方向の左右に土を寄せていった。 東海近畿クボタによると、同県朝来市で岩津ネギ栽培に使われているもの。作物を傷めることなく、トラクターに乗って狭いうねの間を入っていけるのが特長。 試行したのは、今年50アールを作付けし、さらに面積拡大を目指す「RUNE FARM」。除草剤を使わないため、うね間を耕し、土を株元にかぶせる中耕・培土を4度する。同農園の菊池稀介さん(29)は「乗っているだけ。すごく楽。手押しの管理機とは世界が違う」と感動していた。湿った田んぼでパワー不足などがないか確認し、導入するかどうか判断する。 同社は「大規模生産者にいい。黒大豆栽培にも使える」と言い、栽培が盛んな丹波篠山市では乗用トラクターを使った中耕・培土は珍しくないが、丹波市では数少ないという。