火に耐える荒行で無病息災祈る 照法寺(青森市)で「火まつり」
青森市新城の照法寺で9日、恒例の「火まつり」が行われ、火の熱さに耐える荒行で世の平和と無病息災を祈願した。 同寺境内で行われる火まつりでは、護摩たきと火渡りを行う真言宗の修行「火生三昧(かしょうざんまい)」から派生した、津軽地方独特の「津軽火生(火性)三昧」と呼ばれる荒行を行う。 信徒や地域住民ら約100人が見守る中、ほら貝の音を響かせ、県内同宗寺院の住職9人が登場。境内では護摩がたかれ、信徒らの持ち物を煙で清めた後、点火したたいまつを振り回す明松(たいまつ)の行、熱した鉄のくわを紙の束越しに握る鐵鍬(てっか)の行が行われた。 クライマックスの熱釜の行では、火で熱した釜の熱湯に3人がササの束を浸して振り回し、今照観副住職が釜へ入って一心に祈願。その後釜を頭上に掲げ、全身で熱湯をかぶった。 引き続き、火をおこした炭の上を信徒らも歩く火渡りを行った。仙台市の井島麻衣子さん(41)は「X(旧ツイッター)で知り興味があった。実際に見ると迫力があり格好いい」と興奮気味。今照圓住職は「皆さんの災いや悩みを吹き飛ばせるよう願っている」と話した。