「本当に困る…」70年以上愛されてきた地元スーパーの閉店 理由は『人手不足』 求人を出しても見つからない『働き手』 人口減少で厳しさ増す“地域のスーパー”取り巻く環境
青森市で70年以上にわたり営業してきたスーパーが、人員不足を理由に、20日に閉店しました。 【写真を見る】溢れる買い物客 「スーパーふじわら栄町店」最後の営業日の様子 ※NEWS DIG以外でご覧の場合は写真リンクをご活用ください。 人口減少が続く中、地域のスーパーを取り巻く環境は厳しさを増しています。 ■70年以上愛されてきた地元スーパーの閉店 青森市栄町に本部を置く「スーパーふじわら」です。市内にある3店舗のうち、本店を20日に閉店させました。 営業最終日の20日は、閉店セールを目当てに溢れるほどの買い物客が訪れました。 ■求人を出しても見つからない「働き手」 苦渋の決断 河村庸市キャスター 「レジの前には長い列ができていますが、稼働しているのは3台のうち2台だけです。閉店する理由は『人手不足』です」 人口減少の影響か―。店は求人を出していましたが、働き手は見つからず。本店を閉店させるという苦渋の決断をしました。 ■従業員「なくなったらさみしい…」 スーパーふじわら栄町店 工藤夕子さん 「(お客さんは)一人暮らしの人も多いから、お話するとさっぱりしたって帰って行くので、なくなったらさみしい」 多くの人が通い詰める中での閉店に、常連客はショックを隠せない様子です。 ■常連客にも広がるショック 常連客 「本当に(ここが)ないと困る。(通って)何十年にもなるから、子どもの頃からだから」 「個人の店ってないでしょ?昔と違って。だからここが何かに変わってくれれば…」 スーパーを含む小売業の数は減少の一途をたどっています…。 ■減少の一途たどるスーパーを含む小売業の数 青森県の小売業事業所数について、総務省のまとめによりますと、27年前の1994年には県内に約2万4000か所ありましたが、2021年には1万か所ほど減っています。 地域経済に詳しい「あおもり創生パートナーズ」の松田英嗣取締役は、人口減少とともに小売業のあり方が変わってきていると話します。 あおもり創生パートナーズ 松田英嗣取締役 「個人で営業している形態の店、家族経営の店の減少が非常に激しい勢いで進んでいる。その一方で一店舗あたりの売り場面積はほぼ倍増している」